『車を捨ててこそ地方は甦る』 藤井聡
「都会には電車やバスがあるけど、田舎だと車がないと生活できないよね」というのが定説になっています。それを覆そうとこの本が書かれました。わたしは都会に住んでますけど、それでも車に頼る生活をしている人は周りに大勢います。車がないと本当に困るのかなぁというのは長年の疑問なのです。
クルマばかり使っている人々は、「地域」から隔絶されてしまう(本文より)
車で繁華街へ買い物へ行くのは厄介です。なので通常の買い物は郊外のショッピングモールへ行くことが多くなります。すると地元の商店などから客が減りシャッター商店街になってしまいます。そして、郊外のショッピングモールだけが残るということになりがちです。
ここでよく考えなければならないのは、郊外型のショッピングモールに入っている店舗のほとんどが全国チェーンであるということなのです。ということは、ここで落としたお金は地元に還元されることはほとんどなく、都会へと吸い上げられてしまうのです。これもまた地方都市を衰退させる原因の一員なのです。
車に乗ってしまえば、他の人と触れ合ることがなくなります。電車やバスだったら、周りの人を気遣うようなこともありますけど、自家用車だとそんな気の使い方はしません。買い物だってほとんど会話もせずに済んでしまいます。つまり社会とはまったく関わらずに毎日を過ごしてしまう日々が続いてしまうのです。
「クルマ利用はほどほどに」でダイエットができる
車生活をしていると、歩いての移動が減ります。つまり運動不足になりやすいのです。太りやすいのです。体重の増加によって膝が痛くなったり、病気になったり、体調不良を招きやすくなるんです。車利用を減らすことで運動不足を解消すれば、病気にだってなりにくくなるんです。
いつだったか、四国から東京へ遊びに来た知人から「東京って歩くところが多いよね。地元だと車移動ばっかりだからハイヒールで生活できるけど、こっちだと無理だわ。」って言われたことがあります。そう、車なしの生活は歩くことが増えるんです。地下鉄や電車には必ず階段があるし、意外と坂があったり、足はおのずと鍛えられてしまいます。
クルマをやめれば家計がずいぶん楽になる
車って維持費がとてもかかるんですよね。購入費用はもちろん、ガソリン、保険、洗車、駐車場、週に数回乗る程度ならタクシーの方が安いんです。
車がないと困る人はもちろんいらっしゃいます。でも、車がなくても本当は困らない人は大勢いるのです。公共交通をみんなが使うようになれば、それが町の活性化に役立つということも、CO2の排出量が減るということも、自家用車が減れば交通事故が減るということも、考えてみる余地はあると思います。
車がなくても暮らせる生活をみんなで考えるべき時代になったのです。
公共交通の充実、自動運転のクルマなど、若い世代の地方への移住など、いろんな方向から脱クルマを考えるのは「今」なのです。
1634冊目(今年172冊目)
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