『古き良きアンティーク文房具の世界』 たいみち
文房具って不思議なもので、鉛筆ならきれいに字が書けるとか、消しゴムならきれいに字が消えるとかが最初の目的だったはずなのに、なぜかファンシーものに惹かれてしまうんです。
小学校に入った時にわたしの筆箱はウランちゃんの絵の入ったものでした。中学に入ってからは、隣の子が持っていた「匂いつき消しゴム」に心惹かれました。高校のときには中に紙などを入れて使う、今で言うとクリアフォルダーのようなものを下敷きとして使っていました。
この本で取り上げられているのは、もっともっと昔の文房具です。木でできた三角定規、砂消しゴム、ブロッター(インク吸取器)、(鉛筆を削るのに使った)ボンナイフ、フエキ糊などなど、今まで見たことのないものもたくさんあって、昔の小学生はこういうのを使っていたのかと思いを巡らせてしまいました。
この本で初めて見たのですが、デパートで販売していた「組合せ文房具」という箱詰めの文房具セットは、今どきの文房具セットとは比べ物にならない上品さが漂っています。
昔からずっとあるもの、形を変えて生き残ったもの、全く新しいもの、文房具はどんどん進化していきますけど、古いものを愛でるというのも心の栄養になりそうだなと思うのです。
1689冊目(今年227冊目)
« 『調べる技術 書く技術』 佐藤優 | トップページ | 『花咲く神楽坂』 じゅん麗香 »
「文房具・手帳・ノート・手紙」カテゴリの記事
- 『書くだけでラクになる自分を動かす手帳術』 主婦の友社 編 24-7(2024.01.08)
- 『本のある生活 BIBLIOPHILIC BOOK 本と道具の本』 110(2023.04.20)
- 『よはく手帳術』 miyu 60(2023.03.02)
- 『女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法』 美達大和、山村サヤカ、山村ヒロキ 357(2022.12.28)
- 『弱い力でも使いやすい頼もしい文具たち』 波子 331(2022.12.04)
「日本の作家 た行」カテゴリの記事
- 『うさぎのしま』 近藤えり、たてのひろし 25-160-3556(2025.06.12)
- 『女医問題ぶった斬り!』 筒井冨美 25-150-3546(2025.06.02)
- 『認知症の私から見える社会』 丹野智文 25-109-3505(2025.04.22)
- 『「書く」って、どんなこと?』 高橋源一郎 25-63-3459(2025.03.08)
- 『小さな声、光る棚 新刊書店Titleの日常』 辻山良雄 25-66-3462(2025.03.11)
コメント