『古き良きアンティーク文房具の世界』 たいみち
文房具って不思議なもので、鉛筆ならきれいに字が書けるとか、消しゴムならきれいに字が消えるとかが最初の目的だったはずなのに、なぜかファンシーものに惹かれてしまうんです。
小学校に入った時にわたしの筆箱はウランちゃんの絵の入ったものでした。中学に入ってからは、隣の子が持っていた「匂いつき消しゴム」に心惹かれました。高校のときには中に紙などを入れて使う、今で言うとクリアフォルダーのようなものを下敷きとして使っていました。
この本で取り上げられているのは、もっともっと昔の文房具です。木でできた三角定規、砂消しゴム、ブロッター(インク吸取器)、(鉛筆を削るのに使った)ボンナイフ、フエキ糊などなど、今まで見たことのないものもたくさんあって、昔の小学生はこういうのを使っていたのかと思いを巡らせてしまいました。
この本で初めて見たのですが、デパートで販売していた「組合せ文房具」という箱詰めの文房具セットは、今どきの文房具セットとは比べ物にならない上品さが漂っています。
昔からずっとあるもの、形を変えて生き残ったもの、全く新しいもの、文房具はどんどん進化していきますけど、古いものを愛でるというのも心の栄養になりそうだなと思うのです。
1689冊目(今年227冊目)
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