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    やってみもせんで何を言っとるか
    (by 本田宗一郎)

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『アドリブ』 佐藤まどか

アドリブ

佐藤まどか

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 ユージくんは母親と二人でイタリアに住んでいます。10歳の時に大聖堂で聞いたフルートの演奏が素晴らしくて、自分もフルートをやってみたいと思ったのです。そして、これまで楽器に触ったこともなかったのに音楽院のフルート科の入学試験を受けに行ったのです。

 音楽は好きで練習したり演奏したりしている間は、ある意味とても幸せです。でも、音大に入れるか、プロになれるか、という分かれ道まで進んだ時、そこには大きな壁が立ち塞がります。練習が厳しくて音楽を楽しめなくなってしまったり、良い楽器を欲しくても経済的に無理があったり、音楽以外のことをする余裕がなくなってしまったり。いろんな障害物に行く手を阻まれそうになるのです。

 ユージくんは、自分にどれだけの才能があるのか?という点にまず悩みます。経済的に無理できないということにも悩みます。普通の学校と音楽を両立していくことの難しさにも悩み、イタリア人ばかりの中で日本人であるということにも悩みます。

 自分が感じる喜びも、悲しみも、怒りも、すべてが自分の音楽に反映するのだとしたら、悩みも音楽の糧になるんですよね。

 ユージくんが少しずつ成長していく姿が目に見えるようでした。音楽っていいなぁ!

#アドリブ #NetGalleyJP

1674冊目(今年212冊目)

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