『あつあつを召し上がれ』 小川糸
食べ物に関する記憶って不思議です。ずっと覚えているものもあれば、ある時突然思い出すこともあります。
すごい御馳走だったから覚えてるってわけでもないし。その時にはどうってことなかったのに、後になって「すごいもの食べたんだっ!」て思ったり。
この短編集の中には、いろんな思い出が詰まったおいしいものが登場するんです。「親父のぶたばら飯」なんて、絶対に食べてみたい!汚い中華屋さんのおいしいものって、いいよねぇ!
「さよなら松茸」は、出てくるお料理がみんなおいしそうだけど、後になってこのシチュエーションを思い出しちゃうのは、ちょっと悲しいかなぁ。
おいしい記憶があって、それを食べに行けたり、自分で再現できるようなものもあるけれど、二度と食べられないものもありますよね。でも、そういうものの記憶こそ大事だなって思います。
この7編が収められています。
- バーバのかき氷
- 親父のぶたばら飯
- さよなら松茸
- こーちゃんのおみそ汁
- いとしのハートコロリット
- ポルクの晩餐
- 季節はずれのきりたんぽ
1735冊目(今年40冊目)
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