『最後の講義 完全版 西原理恵子』
NHKの番組「最後の講義」を書籍化したものです。ご本人の話と、講義を受けた方たちとの質疑応答が収められています。
これからいろんな壁にぶつかると思うんですけど、そういうときに真正面から行かなくてもいいからね、っていう。「横から回ったら行けるじゃん」みたいなこともあるし、闘うにしても武器を選んだほうがいい。たとえば職場の嫌な上司とかに「人権がどうした」とか正論言っても通じないから、バレないように嫌がらせするとかね。(はじめに より)
西原さんの主張はいつも一貫していて、「何が起きても自分だけで生きて行けるいけるようにしっかりと稼ぎなさい。そして、困った時には自分だけで解決しようとしてはダメ、必ず専門家の助けを借りなさい。そのためにもお金が絶対に必要なの!」なんです。
理想が高いのはいいけれど、現実をしっかりと見なけりゃカスを掴むよ。一生潰れない会社に勤めていて、優しくて、家庭的な男なんているわけないんだよ。なんて、世の中の真実をしっかりと教えてくれる西原さんってスゴイです。いろんな辛い目にあっても、それを何とかくぐり抜けてきた人だからこその含蓄のある言葉の数々に「その通り!」とうなずくことばかりです。
失敗するから学ぶんだという言葉も重いです。失敗を恐れるばかりに何もしないことが一番つまらないことなんだと、多くの若い人に伝えてくれてありがとうございます。
だいたいクリエイターというのはこのタイプが多いです。要はウソつきがプロになっているだけですから。弁護士とか医者にそういうタイプはいないです。あの人たちは真面目に物事を覚えるタイプなので。だから、もしお子さんができたときには、どっちのタイプかちゃんと見極めてあげてください。考えなしに行動を起こす子は、クリエイターに向いています。芸人さんとかスポーツ選手もそうですね。この手のタイプは、変なバッタみたいな動きをします。
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1743冊目(今年48冊目)
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