『店長がバカすぎて』 早見和真
谷原さんは武蔵野書店吉祥寺本店の契約社員です。正社員ではないけれど、正社員より熱意を持っているかもしれません。給料は安いし、休みは少ないし、ボーイフレンドを作る暇もないし、おまけに店長が使えない(-_-;) ナイナイ尽くしだけど、本が好きだからこの仕事を続けてます。
書店員さんは、とにかくたいへんですよね。毎日取次店から送られてくる本を出したり、返品したり、変なお客様の相手もしなければならないし。それでも上司がちゃんとしてれば、まだいいんですけど、店長のムダに長い朝礼何とかならないでしょうか。
てな感じで、ボヤきっぱなし、愚痴のオンパレードの谷原さんです。心の支えは先輩社員の小柳さん。彼女がいるから、こんな毎日でもなんとか仕事を続けてきました。
谷原さん、正義感は強いけど、どうもホンネを出せない人なんだなぁ。それを言っちゃお終いよって思ってるかもしれないけど、そんなに我慢してたら身体に悪いって!結局イヤだ~って爆発もしちゃうんだけど、店長も社長も、そういうことを黙ってても分かってくれるような人じゃないんだからね。
なんだか「本屋の新井」さんを思い出しちゃいましたよ。
出版社と書店の関係とか、現在の出版の状況とか、いろいろ問題が山積ですけど、「書店員が一人辞めたら、出会うべき作品にお客様が出会えなくなることがあるかもしれない」とがんばっている書店員さんが大勢いるんだろうなぁ。
そういう真面目なみなさんのやる気を会社が搾取してるという部分が気になります。
P.S. 吉祥寺のバウスシアターの話がちょっと出てきました。とても懐かしかったです。
#店長がバカすぎて #NetGalleyJP
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