『このゴミは収集できません』 滝沢秀一
売れない芸人・マシンガンズの滝沢さんは、家族を養うためにゴミ清掃員になりました。
なぜ清掃員かって?そりゃ、別の仕事も探してみましたよ。でもね、学歴や年齢や様々な理由で他の所では雇ってもらえなかったんです。唯一そういう条件を無視して雇ってくれたのが清掃局なんです。というところから話が始まります。
簡単にゴミ集めって言っちゃいますけど、実は大変な作業なんです。短時間に沢山のゴミを集めなければいけないので、ゴミの集積所の間を走る走る、生ゴミは重い、収集残しがないように気を配り、変なゴミが混ざっていないかをチェックしているんです。
毎日アルコール検査をしているというのにもビックリ!確かに酔っ払いじゃ危ない、ハードな作業ですものね。
労働量が多いだけでなく、身の危険にも晒されています。ゴミの中に爆発するようなものが混ざっているかもしれないし、ゴミ袋が破けて頭からゴミをかぶっちゃうこともあるし、ゴミの集積所と収集車の僅かな隙間を走り抜けていく自転車にひかれそうになったり、でもこんなのはまだ序の口です。
上司の話によると、後ろからバットで殴られた人がいたり、刺された人もいたとか!世の中に危ない人はけっこういるんです!
そしてクレーマー、「家の前のゴミだけ持って行ってくれていない」って電話が入ってくるけれど、収集車が行ったときにはあの家の前にはごみ出てなかったよ。後出しじゃん、みたいな話がたくさんあるのだそうです。
事業系ごみと家庭ごみの区別がついていない事業所の人、ゴミの分別ができない人、そもそも分別する気がない人、困ったちゃんは大勢いるんです。
笑いながら読んじゃいますけど、実は深~いお話です。ゴミがちゃんと出されていない町は治安が悪いとか。だから引越す前に、その町のゴミ状況を見ておいた方がいいよというのは、実に素晴らしいアドバイスです。
そして家の中にゴミ大量にためてしまう人って、実はとても疲れていて、ゴミを気にする余裕もないんじゃないかという所も気になりました。
滝沢さんが最後に力説していたのは、こんなに沢山ゴミを出している日本でいいのか?ということです。本当にそれって必要なの?というものまで買っているからゴミが増えるということをみんなで考えないとねって思いました。
この本を読んで、みんなにゴミのことを真剣に考えてもらいたいなぁって思います。
1724冊目(今年29冊目)
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