『おやすみ、東京』 吉田篤弘
映画会社で“調達屋”をしているミツキさん。夜だけ営業しているタクシー“ブラックバード”の運転手松井さん。深夜の電話オペレーターをしている可奈子さん。深夜だけ営業している定食屋の「ヨツカド」などなど・・・
みんなが寝静まっている時間帯に働いている人たちが、何かのきっかけで出会って、意外な縁ができて、ちょっとずつ打ち解けていく感じがいいんです。
それぞれ勝手に生きているようでいて、実はつながりが欲しいって思ってます。そのきっかけが見つからなくてモヤモヤしてるんだけど、ちょっとしたきっかけで話をするようになって、ずっと話したいと思っていたことを聞いてもらって、人の縁ってそんなものなんですよね。
誰かとほのかに関わりあって生きていけたら、それで幸せが生まれます。そういう感じがいかにも吉田さんだなぁって感じ。
12篇の話が収められていますけど、一気に読むより1篇ずつ読み進む方が、この本に合っているような気がしました。
少しずつ楽しんでください。
1756冊目(今年61冊目)
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