ブログ内検索


  • ダメでもいいからやれ。
    体験もしないでお前ら、
    すぐに「ダメだ」って言うのは、
    学校で聞いただけの話だろう。
    やってみもせんで何を言っとるか
    (by 本田宗一郎)

読書Love!

  • 本が好き!
  • NetGalleyJP
    プロフェッショナルな読者
    グッドレビュアー 100作品のレビュー 80%

« 「なぜ僕らは働くのか」の献本いただきました。 | トップページ | 『帝都コトガミ浪漫譚 勤労乙女と押しかけ従者』道草家守 »

『禁忌』 フェルディナンド・フォン・シーラッハ

禁忌
TABU

フェル ディナンド・フォン・シーラッハ
Ferdinand von Schirach

ドイツ

 ゼバスティアンは文字のひとつひとつに色を感じる「共感覚」を持つ人でした。でも、それを誰にもわかってもらえないので黙っていました。でも、その感覚が後の彼の職業に役立ったのかもしれません。

 この物語は「緑・赤・青・白」の4つの章で構成されています。「緑」では主人公のゼバスティアンの生い立ちが語られます。良家のおぼっちゃまとして生まれ、寄宿舎のある学校で学び、平凡な学生生活を送っていますが、彼は普通の人とは違う感覚を持っていて、それを誰かに説明しても分かってもらえないという気持ちを抱えて生きています。

 「赤」以降はがらっと場面が変わり、セバスチィアンは被告人となっています。彼の弁護人となったビーグラー氏がとにかく個性的なのです。癇癪持ちで嫌なものは嫌、でも弁護士としては非常に優秀で「罪とは何か」についてジワジワと攻めていきます。

 いかにもシーラッハな世界が広がるこの作品。不思議な緊張感が心地よかったです。

1760冊目(今年65冊目)

 

« 「なぜ僕らは働くのか」の献本いただきました。 | トップページ | 『帝都コトガミ浪漫譚 勤労乙女と押しかけ従者』道草家守 »

海外 小説」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「なぜ僕らは働くのか」の献本いただきました。 | トップページ | 『帝都コトガミ浪漫譚 勤労乙女と押しかけ従者』道草家守 »