ブログ内検索


  • ダメでもいいからやれ。
    体験もしないでお前ら、
    すぐに「ダメだ」って言うのは、
    学校で聞いただけの話だろう。
    やってみもせんで何を言っとるか
    (by 本田宗一郎)

読書Love!

  • 本が好き!
  • NetGalleyJP
    プロフェッショナルな読者
    グッドレビュアー 100作品のレビュー 80%

« 『ゴミ育』 滝沢秀一 | トップページ | 『泣きたくなったあなたへ』 松浦弥太郎 »

『縁』 小野寺史宜

縁(ゆかり)

小野寺史宜(おのでら ふみのり)

講談社

 「霧 KIRI」「塵 CHIRI」「針 HARI」「縁 HERI」4つの物語が「終 OWARI」でフワッと着地した感じの短編集でした。

 人はそれぞれ真面目に生きてるんですよ。でも、それだけじゃ上手くいかないことがあって、つまづいたり、倒れたり、泣いたりするんです。でもね、倒れっぱなしじゃないんですよ。何とか自分で立ち上がろうとするし、もし自力では無理だったら誰かの力を借りてみようとするんです。

 そして、誰かに助けてもらうこともあるし、話を聞いてもらっただけで解決してしまうこともあるんです。それが人と人との「縁」ってものなのでしょう。

 『塵』の彼女、最初はイヤな女だなぁって思ったけど、段々とイヤじゃない感じになってきて、人は関わる人との関係で変わっていけるんですね。

 修理屋さんの彼は、前の仕事は上手くいかなかったけれど、この職業が天職だったのかなって思えます。マイペースでできること、人の役に立てるという実感があること、それが彼には合ってたのね。

 人生にはいろんな面倒なことがあるけれど、嫌なことばっかりじゃないんだよって思える作品でした。

1748冊目(今年53冊目)

« 『ゴミ育』 滝沢秀一 | トップページ | 『泣きたくなったあなたへ』 松浦弥太郎 »

日本の作家 あ行」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 『ゴミ育』 滝沢秀一 | トップページ | 『泣きたくなったあなたへ』 松浦弥太郎 »