『帝都コトガミ浪漫譚 勤労乙女と押しかけ従者』道草家守
帝都を騒がせている何者かが暴れて、朱莉(あかり)さんが住んでいた社員寮が全焼してしまいました。どうしていいか分からずに途方に暮れていた彼女の前に、智人という青年が現れて、住むところを紹介してくれるというのです。不審に思いながらも、彼について行ったところから物語が始まりました。
この世界には言神というものがいて、彼らはすべて本の中に奉られているのです。その本が沢山ある書庫の管理をして欲しい。それを受けてもらえれば多少の給金と住まいを保証してくれるというのです。今の朱莉さんは断る理由などありません。でも、この書庫として使われている屋敷にいる言神たちはみな、なかなかの曲者ばかりなのです。
時代はたぶん大正のころだと思うのですが、朱莉さんはなかなかしっかりした考えを持った女性です。男尊女卑な会社の上司からのパワハラをうまく避け、でも仕事はキッチリ、勤労乙女の鑑です。身寄りがなく、1人で生きていくんだからという強い意志を持った彼女に、何故か智人さんは魅力を感じているようなのです。
その後のアッとおどろく展開となるのですが、ツンデレ感満載の朱莉さんは楽しいですねぇ。
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