『デトロイト美術館の奇跡』 原田マハ
フレッドは妻のジェシカと一緒にデトロイト美術館へ行くのが好きでした。彼のお気に入りの絵はポール・セザンヌが自身の婦人を描いた「画家の夫人」でした。
ジェシカが亡くなった今も、時々この絵を見に行っています。この絵はタダの絵ではなく、フレッドとジェシカの友だちですから。
デトロイト市が財政危機に陥り、このデトロイト美術館の所蔵品を売却するという話が出てきたのです。美術館を助けるために何かできることはないのか?フレッドは一つの決断を下したのです。
そして、同じような気持ちを持った人たちの力が集まって、奇跡が起きたのです!
コロナウィルスに翻弄され続けている現在の日本では、文化・芸術的なものは二の次という扱いを受けています。諸外国の文化に対する愛情ある対応と比べて余りにも酷い!
このデトロイト美術館の場合の様に、人々に文化的なものを守ろうという気持ちがあれば何とかなるのでしょうか?この本のような奇跡が日本にも起きるのでしょうか?
1770冊目(今年75冊目)
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