『子どもたちをどう理解するか。』 金大竜
子どもの観念は、2つの記憶によって作られます。
①情動的記憶(例:コーヒーを実際に飲んで苦かったという経験からくる記憶)
②抽象的記憶(例:「コーヒーは子どもの身体に良くないよ」と話していた親や周りの大人を中心に作られた記憶)
(本文より)
自分が感じたことと同じように、子供の頃から大人に刷り込まれた記憶というのが意外と多いのです。特に親が信じていることは、ほぼそのまま子供に信じさせてしまうことになるのです。それは食べ物の志向から、金銭感覚、倫理観、生きていくすべてに対して影響が及ぼされるのです。
大人になってから、やめたいけれどどうにもやめられないことの原因は、この部分が作っている場合が多いのです。理屈ではダメだと分かっていても心が否定してしまうのは、子どもの頃から「こんなことをしたら人から笑われる」とか「周りの人に迷惑かけちゃダメ」というような、根拠なき刷り込みをされてきたからなのです。
無意識の領域には自分ではコントロールできない心の傷がある。
親にわかってもらえなかったり、優しくしてもらえていないと思うと、それが心の傷として残ります。その心の傷が自分でも理解できない行動をしてしまうのです。授業中にしゃべってばかりいる子ども、遅刻ばかりしてしまう子ども、忘れ物が多い子ども、みんな心の中にある傷(不安)がそういう行動を呼んでしまうのです。
感情にYES、行動にNO
だから、その行動を叱るのではなく、なぜそういう行動をしてしまうのかを理解して、「寂しかったんだね」「苦しかったんだね」「先生に気がついて欲しかったんだね」というように、感情にはYES。でも、騒いだり、危ないことをしたりするのはNOだよという順番で話ができたら、ほとんどの子はわかってくれるのです。すぐにはわかってくれなくても、何度も繰り返すことでお互いの理解が深まるのです。
もちろんこの行動に良い、悪いはあるでしょう。でもね、みんながみんな、僕は、私はここにいるよ!って知って欲しいからやってるんだよ。先生には、そういう風に見えるから、愛おしく感じるんだよね。
すべての大人が、こういう気持ちを持って子どもたちに接することができたらいいですよね。みんな昔は子どもだったのに、その時の気持ちを忘れちゃってるんだなって思います。
(無意識にしてしまう行動の)その一つの行動が「よくうなずく」という行動になります。うなずくことを多くし、「あなたに共感していますよ」と表現し、拒絶されないようにします。ちなみに、アレルギーをもっていたり、ガンになったりする人はこの傷を持っています。
こういう人、わたしが知っている人の中にも確かにいます。こういう人は熱心な人、真面目な人というようにこれまで考えていたのですけれど、その根源にあるのは「仲間外れになりたくない」という心の傷なのですね。つまり、常にストレスを抱えているということだと思うと、この状態から解放されて欲しいなと思ってしまいます。
罰として食事を与えないことをする人がいます。これは子どもに絶対にやってはいけない行為です。脳が、自分は愛に値しないという認識をします。その価値観を子どもの頃に作ることはどれだけ怖いことかわかりますか?その後、この子がどんな未来を生きることになるのか、そんなことを食事の時には考えないといけません。
この文章を読んで、心愛さんのことを思い出しました。親の勝手な「躾」という名の体罰で死んでしまった心愛さん。たとえ生き延びていたとしても、その後の人生はさぞかし辛かったろうなと思うと、心が痛みます。親だから何をしてもいいなんて思っている人が余りにも多いのは何故なのでしょう?
子どもの気持ちを持ったまま、人は大人になっていきます。歳とともにその傷は大きくなり、心を開くことができない人が増えていきます。そんな人が少しでも救われるように、この本が多くの人に読まれますように!
#金大竜 #NetGalleyJP
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