『頭がいい人の脳の使い方』 小田全宏
未来のことを現実のことであるかのように感じることを、SF作家エーリッヒ・フォン・デニケンは「未来の記憶」と呼びました。彼の言葉を借りると、ビジョンは「素晴らしい未来の記憶」です。
目的にいいも悪いもありません。ワクワクする目的を見つけて、イメージを膨らませると、人間の脳はワクワクが大好きなので、「未来の記憶」に向かってスイッチを入れます。ワクワクが高いほど、脳の働きが高まるのです。(本文より)
記憶力を高めるトレーニングはモチロンですが、自分が得た知識をどう使うかということを考えるとき、この「未来の記憶」という考え方はとても大事だと思います。まだやっていないことだけど、でもワクワクする未来があるというイメージを持つのが脳のために良いことなんですね。
集中力を高めるには、ウィルパワー(WILLPOWER 意志力)を上手に活用することです。
ウィルパワーは「選択」を繰り返すことで減っていきますから、余分な選択はしない習慣をつけることです。
つまり、意思決定を行うシーンを可能な限り減らすのです。
たとえば、着ていく服も含めて朝の準備を前の日にしておく。そうすることで、「何を着ようか」「何を持って行こうか」など朝から悩んで、ムダにエネルギーを消耗せずに済みます。
ほかにも、平日の朝食のメニューを決めておく、乗る電車を決めておく、些細なことからルーティン化していくことです。
余計なことを考えないというのは、簡単そうで難しいことです。そこで効果的なのが「前準備」です。明日の準備をやっておくことで翌朝のストレスを減らすことができる、そうすることで本当に必要なことに対する判断力を鈍らせないことができるわけです。
これを更にエスカレートさせると、スティーブ・ジョブズのように着るものを1種類に決めてしまうなんていうことにもなっていくんです。それがつまらないと考えるか、無駄がないと考えるのか、そこは意見が分かれるでしょうけど、こういう考え方もありなんです。
日常的なことはルーティン化していくって、凄いことなのかもしれません。
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