『マルチ・ポテンシャライト』 エミリー・ワプニック
精力的なスラッシュ・アプローチを調査していくと、パートタイムの仕事をいくつも掛け持ちするマルチ・ポレンシャライトや、いくつかのビジネスを営むマルチ・ポテンシャライト、複数の表現手段を持つアーティスト、それらをさまざまに組み合わせた形で働く人たちに出会う。スラッシュ型キャリアリストは、雇われの身でありながら自営業者でもある場合が多い。そう、収入のシステムも一つではないし、仕事の中身もさまざまなのだ。わかりやすく表現するために、私は、会社の仕事も、自分で営むビジネスも、フリーランスの仕事も、その他プロジェクトも、収入源はすべて「スラッシュ」と呼んでいる。(本文より)
子どもの頃に「大きくなったら何になるの?」と聞かれたことありますよね。大人になって、その時の希望通りになれている人ってどのくらいいるのでしょう?割と少ないんじゃないかなぁ?じゃぁ、今は何をしてるんですかと聞かれて、今の仕事は天職じゃないなぁと思ってませんか?
世の中では一つの仕事をずっとやってるのがエライみたいな評価をされることが多くて、履歴書にいろんな職業が並んでいると、この人って飽きっぽいのかなぁって評価されることがあるのは事実です。
でもね、いろんな仕事をするというのは、決して悪いことじゃないんですよ。何年か毎に仕事が変わるとか、複数の仕事を掛け持ちしているとか、そういう働き方というのも立派な働き方なんだというのが「マルチ・ポテンシャライト」の考え方なんです。
マルチ・ポテンシャライトは、仕事がタイヘンになっても投げ出したりしない。私たちが辞めるのは、物事が朝飯前になった時だ。
同じ仕事をずっと続けているとマンネリ化して、これ以上進歩がないなぁって感じる時が来ます。そのまま続けることを求められることが多いけど、それじゃ嫌だと感じていいんですよ。これが潮時だから辞めようかって考えてもいいはずです。
わたし自身のことを考えてみると、自分でそうしようと考えたわけじゃないんだけど、何故かマルチ・ポテンシャライト的な働き方をしてきました。1つの仕事にある程度慣れて楽々できるなぁって所まで来ると、次の仕事へ移動するということの連続でした。おかげで様々な仕事を経験することができて、結構楽しかったなぁって思います。
コロナ禍のせいで、世の中がガラッと変わりました。これまでの常識ではダメだと考えた人が増えて、きっとこれからの働き方は変わっていくのでしょうね。オフィスに通わなければならないという呪縛が解けて、意外と自由に働くことができるということがわかった今、一つの仕事にこだわることなく、複数の仕事をバランスよくこなす人もきっと増えるのでしょうね。
いくつかの仕事を持っていれば、つまらなくなった仕事を辞めて別の仕事ということも楽にできるようになるし、これからの働き方はもっともっと自由になっていくのでしょうね。
1812冊目(今年117冊目)
« 『夜明け前のキョーフ』 日本児童文学者協会 | トップページ | 『月と六ペンス』 サマセット・モーム »
「海外 その他」カテゴリの記事
- 『思考の穴』 アン・ウーキョン 25-34-3430(2025.02.07)
- 『ウィローデールの手漕ぎ車 またはブラックドールの帰還』 エドワード・ゴーリー 24-357-3383(2024.12.17)
- 『台湾の少年 4 民主化の時代へ』 游珮芸、周見信 24-339-3365(2024.11.29)
- 『台湾の少年 3 戒厳令下の編集者』 游珮芸、周見信 24-331-3357(2024.11.21)
- 『台湾の少年 2 収容所島の十年』 游珮芸、周見信 24-323-3349 (2024.11.13)
「ビジネス・経済」カテゴリの記事
- 『サーキュラーエコノミー実践』 安居昭博 25-39-3435(2025.02.12)
- 『世界秩序が変わるとき』 齋藤ジン 25-35-3431(2025.02.08)
- 『異次元緩和の罪と罰』 山本謙三 24-349-3375(2024.12.09)
- 『87歳、現役トレーダー シゲルさん』 藤本茂 24-302-3328(2024.10.23)
- 『アフリカで、バッグの会社はじめました』 江口絵理 24-164(2024.06.08)
コメント