『かへ』 藤井慶
息子夫婦が急死してしまい、彼らが残した子どもたちと店と守ることにした、おじいさんとおばあさんの物語。
老夫婦は田舎で「蟹江食堂」という店をやっていました。息子夫婦の店の名前は「Cafe Crab Creek」親の店へのリスペクトを込めた店名です。カフェのことを、おばあさんは「かへ」と呼びます。おしゃれな料理はできないけど、お惣菜なら得意だからと作る料理が評判を呼んで、お店を続けることができるようになりました。
説明の言葉は少ないのですが、絵を見るだけで感情が伝わってきます。
離れて暮らしていたので、それまで知らなかった息子夫婦の人となりを少しずつ知ることができたり、漁師だったおじいさんのことを尊敬していた息子のことがわかったり。
2作目でおばあさんとおじいさんが手をつないでしていた話には、涙がこぼれました。2人はいい夫婦なんだなぁ!
とってもいい作品です。どうして無料で公開しているのかしら?
kindleなどでダウンロードして読めるので、みなさん読んでくださいね。
1838冊目(今年143冊目)
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