『金沢 洋食屋ななかまど物語』 上田聡子
千夏さんの家は洋食屋さんです。彼女は大学に通いながら、毎日店の手伝いをしています。両親が始めたこの店を継ぐことが子供の頃からの夢だったのですが、一つ悩みがあるのです。大好きな人がいるのだけど、彼は春になったら就職して東京へ戻ってしまうのです。
お父さんの腰が悪くなり、若いコックさんに来てもらうことになったのですが、お父さんはこのコックさんを婿に迎えられたらいいなぁと思っています。コックとしての腕もいいし、いい人だけど、結婚する相手としてはどうかな?と悩む千夏さんです。
店を継ぎたいということと、好きな人と一緒にいたいということが両立できなくて悩む千夏さん。それを贅沢だと非難する人もいるけれど、心の内をわかって応援してくれる人もいます。千夏さんは迷い、悩み続けます。
人生の中で大切なことって何なんでしょうね?守らなければならないもの、どうしても欲しいもの、両方欲しいけど両方は取れないから、どちらかを選ばなければならないこと。でも、自分の心に嘘はつけないということ。
ひとりで悩んでいても答えは出ません。でも、誰に相談していいのかわからないし、どう相談すればいいのかわからないし。
でもね、千夏さんは幸せな人ですよ。みんな、優しい人だから。
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