『群青の航海』 江刺伯洋
日本のサッカーリーグは年々チーム数を増やしています。
プロとしてのいわゆる「Jリーグ」は J1~J3 の三段階あります。アマチュアの一番上のレベルはJFL(日本フットボールリーグ)で、その下に地域リーグがあるのです。
この本で紹介されているFC今治は、2014年の段階では四国リーグの一員でした。日本代表監督経験のある岡田さん(岡ちゃん)が代表となり、この時からより上のレベルへ進むことを目標に掲げたのです。
より上のレベルに進むためには、試合に勝つということはモチロンですが、サッカーチームとしての体制がちゃんと整っている必要があるのです。例えばJ3に進むためには、観客動員数(ホーム入場者平均2,000人以上)や天然芝の競技場を保有していることが求められるのです。
ですから、選手たちのレベルアップを進めると同時に、チーム経営会社が集客やスポンサー集めなどに尽力する必要があるのです。この両方が揃って、初めてJリーグに加入できるのです。プロチームが固定化しているプロ野球とは、ここが決定的に違う所です。
2017年にJFLへ昇格し、J3を目指す時代、岡ちゃんは日本代表の監督もできるS級コーチの資格を返却し経営者に専念すると宣言したのです。地元に密着した活動をし、集客のために競技場でトークショーを行ったり、様々なゲストを呼んだり。その中のひとりとして、野人・岡野が登場したのが嬉しかったです。彼は今「ガイナーレ鳥取代表取締役GM」をしています。
大勢の人たちの熱意と努力でサッカーチームは運営されているのだなということが良くわかりました。そして、その大勢の人たちを引っ張っていくのは、人間として魅力がある人でなければならないんだということも良くわかりました。
今年のJリーグは変則的な日程で行われていますけど、決して立ち止まってはいません。FC今治も更に上のレベルを目指して努力し続けています。
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