『わたしはフリーダ・カーロ 絵でたどるその人生』 マリア・ヘッセ
フリーダは美しい人、でもただ美しいだけではない。生まれつきの障害や交通事故での障害を抱えながら、常に女であることを意識し、男も女も愛し、自分らしく生きつづけた人。
手術や流産などで入院したり自宅療養したりで、ベッドの上で描いた絵も多いのです。でも、その作品はどれも色鮮やかで、力強く、深い悲しみや強く生きていこうとする気持ちが漂っているのです。
体調が良い時などほとんどなかったフリーダだけど、やりたいことのためには、どんな無理だってしてしまうのです。外国にも出かけ、いろんな人たちと付き合い、酒を飲み、パーティーに明け暮れ、絵を描くのです。
夫のことを愛していたけれど、夫も自分のことを愛してくれていたらしいけど、でも上手くいかない2人の関係。それすらも絵にしてしまう。そうせずにはいられなかったのかしら。言葉にできない感情を描いていたのかしら。
フリーダの絵に自画像が多いのは、ベッドから動けないことが多かったから、鏡を使って自画像を描くことが多かったということもあるだろうけど、それ以上に自分のことを、自分の心を描きたかったから。
ここまで自分をさらけ出して生きていくって、ものすごくパワーがいることだったと思うのだけど、でも彼女にはこういう生き方しかなかったんだろうなぁ。
繊細で、自由で、愛を信じ続け、自分を描き続けた人、それがフリーダ・カーロ!
この本は 書評サイト 「本が好き!」 より献本して頂きました。どうもありがとうございました。
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