『こぽこぽ、珈琲』 植草甚一、村上春樹、常盤新平、寺田寅彦ほか
珈琲好きの作家などの著名人31名のエッセイを集めた本です。
朝起きたら、まずコーヒー、仕事をしながら、休憩の時に、食事の後に、いろんなタイミングでコーヒーを飲みます。コーヒーが美味しいかどうかも問題だけど、コーヒーを飲ませてくれる店の雰囲気がいいかどうかも大事な問題。時には店の雰囲気や、お店の人の感じでコーヒーの味が変わったりもするのです。
ブルーマウンテンやキリマンジャロという名前に惹かれて飲むこともあれば、外が暑いからとにかく冷たいアイスコーヒーが飲みたいってときもあります。待ち合わせだったり、商談だったり、映画の帰りだったり、とにかくコーヒーってこと多いですね。
向田邦子さんがシナリオライターになるキッカケとなったお話や、常盤新平さんが神保町のエリカへ行く話、片岡義男さんのパーコレーターの話、どれもが珈琲の良い香りが漂うような気持ちになりました。
そして、珈琲といえばやっぱり J.J.おじさん(植草甚一)ですねぇ。ウィンナ・コーヒーを語ってるんですけど、口調がいいのよね。J.J.おじさんの声が聞こえてくるような語り口がやっぱりステキだな!
最近はカフェラテやカプチーノの方が一般的になっちゃいましたけど、昔はウィンナ・コーヒーがオシャレな飲み物だったんですよねぇ。そう、あれは憧れの飲み物だったんですよ。家では飲めない、特別なものでした。ラドリオのウィンナ・コーヒー飲みたいなぁ。
この本を読んでると、とにかくコーヒーが飲みたくなってしょうがありません。
1883冊目(今年188冊目)
« 『魔法をかける編集』 藤本智士 | トップページ | 『欲が出ました』 ヨシタケシンスケ »
「日本の作家 アンソロジー」カテゴリの記事
- 『1日10分のごほうび NHK国際放送が選んだ日本の名作』(2022.04.01)
- 『ひきこもり図書館』 頭木弘樹 編(2021.10.29)
- 『5分で読書-ちょっとかわった、恋のはじまり。』 カドカワ読書タイム 編(2021.06.15)
- 『9の扉』(2020.11.27)
- 『大崎梢リクエスト!本屋さんのアンソロジー』(2020.11.03)
Rokoさんも読まれたのですね。
ほんとうに、この本を読んでいると珈琲(それもおいしいやつ)が飲みたくなります。
「ウインナコーヒー」のくだりは、私もウインナーが乗っかっていると勘違いしました。
確かにウインナコーヒー、今では喫茶店くらいでしかみませんね。
この本は野呂邦暢さん目当てで読んだのですが、別のエッセイ『小さな町にて』でも珈琲がよく出てきます。
珈琲一杯でねばりながら一日中、本を読める青春、うらやましいです。
投稿: 日月 | 2020年9月 2日 (水) 17:37
日月さん☆コメントありがとうございます。
昔、喫茶店でアルバイトをしていて店長がいないときにウィンナコーヒーを頼まれて、どんなものを出していいのか分からなくて、コーヒーと一緒にあぶったウィンナーをお皿にのせて出した。なんて笑い話もありましたものね。
茶色い喫茶店でコーヒーを飲みながらのんびり読書したいなぁって思う、今日この頃です。
投稿: Roko(日月さんへ) | 2020年9月 2日 (水) 17:59