『わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる』 Dain
いい作家はいい本を読んでいる
ある作家を好きになったら、その作家が読んだ本が気になります。こんな本を読んだから、そういう文章が書けるようになったのか。こういう本から影響を受けたのか。そう思うから、おのずと自分が読みたい本がそこにはたくさん潜んでいるのです。そういう本の見つけ方っていいなって思います。
本屋は出会い系、図書館は見合い系
本屋さんには目的があっていくこともあるけれど、ただ漠然と行って気になった本を手に取るということが多いですよね。それに対して図書館には、あらかじめこういう本を読もうと思って出かけます。でも、そのまま帰っちゃいけません。お目当ての本の周辺を眺めて見なさいと著者は言っています。その辺りにきっと気になる本があるから、それに図書館だとタダで読めるから、外したっていいって気楽な気持ちで読めるところが図書館の良さだよって教えてもらいました。
「あとで読む」はあとで読まない。
その本読みたいなって思っても、時間が経ってしまうと読まない可能性が高くなります。その本より先に読もうと思っている本が山積みだったり、その時に面白そうでも、時間が経ってしまったら面白くない本になってるかもしれません。だから、面白そうだと思った本はすぐに読むべきなんです。別に全部読む必要はないんです。目次だけでも、最初の何ページかだけでも読んでみて、そこでピンと来なかったらやめていいんです。この本はって思った時に、すぐに本を手に取って表紙を開かなかったら、もう読まないんです。買っただけで積読になってしまうのは、そのせいなんです。それはもったいない!
真剣に食べる=真剣に生きる
食事をするとき、わたしはちゃんと味わって食べたいと思っています。暖かいものは暖かいうちに、冷たいものは冷たいうちに食べたいと思っています。でも、外で食事をする時に周りの人を見ていて思うのは、食事に集中してない人が多いなぁということです。仕事の資料を見ていたり、スマホをいじっていたり、それじゃ何食べてるのか分からないでしょって感じるのです。
食事をするというのは植物や動物の命を頂くということですから、ちゃんと向き合って、感謝して食べることが大事だと思います。そうやって真剣に食べるということをないがしろにしている人が多いなぁと思います。著者が言っている「真剣に食べるということは真剣に生きることだという」言葉に、とても共感します。
自分に嘘を吐くのをやめる「自分の小さな「箱」から脱出する方法」
この本は、何度も読みました。読むたびにドキっとさせられます。読んですぐは気がつくことを、しばらくすると忘れてしまうのです。自分にとって不都合なことは、自分が入れられてしまった箱のせいだという考え方に囚われてしまうのは、人間の弱さなのでしょうか。また読まなくっちゃ!
この本を読んで感じたのは、本を読むという行為に対する、ただならぬ熱量です。本を読みたい。できるだけ面白い本を読みたい。自分で探すには限界がある。では、何をガイドにすればいいのでしょうか?
自分と嗜好が似ている人の読書リスト、自分が興味を持つ人の読書リスト、確かにそう思います。そして、間違ってはいけないのは「売れている本=面白い本」ではないということです。もちろん全てがダメってわけではないですが、大ヒットするようなものには誰かの思惑が介入していることが多いので、それを忘れてはいけないよってことですよね。
速読はダメだという人がいたり、本はお金を払って買わなければダメだという人がいたり、そういう意見もごもっともだけど、もっと自由に本を読むためには図書館も上手く利用しようよと Dain さんは言っています。そうですよね、本を読むのにこれでなければいけないというきまりなんかないんですもの。自分が本を読みやすい状態を作ることが大事なんですよ。
自分の本だから書き込みが自由にできるという考え方もできるし、図書館で借りたから返却期限までに読もうという締切感がいいんだという考え方もあります。最初は借りて読んだ本だって、気に入れば改めて購入することだってあるし、好きに読書すればいいんですよね!
本を読むのは楽しい。本を探すのも楽しい。そして、同じ本を読んだ人の感想を聞くのが楽しい。こんなに楽しいことを知らない人がいるなんて信じられないなぁ!
Daim さんのブログ わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる には、いつも凄い本が紹介されています。
1925冊目(今年230冊目)
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