『マリコ、うまくいくよ』 益田ミリ
がんばれば、むくわれるのかな、
働くってなんなんだろう
マリコたちは、考えます(本文より)
社会人2年目のマリコ、社会人12年目のマリコ、社会人20年目のマリコ、会社の中で自分は役に立ってるんだろうか?と悩むことも、結局先輩や上司に合わせていかなきゃいけないのか?と考えることも、このまま出世とは関係ない立場のまま定年までこの会社にいるんだろうか?とため息をつくことも、結局女性って会社の補助的役目しか求められていないんじゃないか?って思うことも、どれもこれも「あるある」なことばかりです。
女性活躍の時代ってお題目だけ叫ばれても、現実はちっとも変わらない会社組織の中で生きていく女性たちの、心の叫びがいろいろと語られます。世代間の断絶とか、オヤジ社員の心ない言葉とか、この会社でこのままずっと働き続けていく意味って何なんだろう?とかね。
お茶当番とか、産休とったことがある男性はいないとか、出世できるのは一部の男性だけとか、いろんな現実があるけれど、女性もそんな会社の中でちゃんと働いているんですよ。女性だからできるかな?って言われたり、女性なのに気が利かないって言われたり、女子を重宝に思ってるくせに、歳とってしまうとおばさん扱いするし、日本の社会ってまだまだ男尊女卑なままだなぁって思うことばかり。
登ってきた山の向こう側にあった景色は、のっぺりとした平地だった
これ、結構痛い言葉だなぁって思いました。一生懸命に山を登ったと思ったら、その向こうにあったのは平地って思うことがホントに沢山あるんです。そして、平地をつまんないなぁって思いながら歩いていると、突然石ころにけつまづくこともありました。
毎日マリコさんたちは、がんばってます。だから肩も凝るんです。だからグチも言いたくなるんです。
だからマリコ、無理しないでね。時々毒をはいてもいいよ。
きっと真に平等な社会が来ると信じて生きていこうね!
1914冊目(今年219冊目)
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