『夜のこと』 pha
僕は家族や恋人といった強い関係性が苦手なので、いろんな矛盾を抱えながら結婚生活を維持している小夜子さんに興味がある。
結婚をすると、配偶者以外の人間に性的魅力を感じてはいけないことになっている。それは生物として不自然なことだと思う。でも、結婚がなければ人間の社会はもっと混沌としてしまうのだろうということもわかる。(女友達)
この作品集はきっと、phaさんの体験を元にしているんだろうなぁと思いつつも、彼は決して特殊な人ではないなと思うのです。女性とつきあうときに「無理していない」なぁと思うんです。こんなことしたら嫌われるかなとか、ああやった方が喜ばれるかなって思うことはあるけど、結局は自分がやりたいようにやっているんだなって感じます。
僕は女性とつきあうと、いつも三か月くらいで窮屈さを感じ始めてしまう。(ノーカウント)
つきあってから三か月くらいしか持たないっていうセリフを読んで、学生時代の友だちのことを思い出しました。わたしの友だちは女性でしたけど「最初はいいんだどね、三か月くらいすると嫌になっちゃうんだ」って言ってました。こういうタイプの人っているんだなって、あの頃は漠然と思っていたけど、同じような人がいるんですね。
誰かと空間や時間を共有するということは、何かしらの束縛も発生するわけで、それを喧嘩するのか、話し合うのか、何らかの方法で解消しようとする人もいれば、諦めてしまう人もいるし、立ち去ってしまう人もいる、そういうことなんだなぁ。
三か月でつきあいが終わってしまうから、何年か経ってから再開したときに、あの人とまた会うのがヤダなぁなんて割と思わないんですね。そういうアッサリしたつきあいって、それはそれでいいのかもしれません。
人と人の距離感って、それぞれの好みだから、いろんな人がいていいんだなって思えてくるのでした。
内容も面白かったですけど、作品によってページのレイアウトが変わっているのがいいなって思いました。レイアウトが変わると文章のリズム感が変わるような感じがするのです。
#夜のこと #NetGalleyJP
1939冊目(今年244冊目)
« 『文盲 アゴタ・クリストフ自伝』 | トップページ | 『ぼくもだよ。神楽坂の奇跡の木曜日』 平岡陽明 »
「日本の作家 は行」カテゴリの記事
- 『もののけ屋 4 四階フロアは妖怪だらけ』 廣島玲子 26-36-3795(2026.02.06)
- 『もののけ屋 3 三度の飯より妖怪が好き』 廣島玲子 26-35-3794 (2026.02.05)
- 『もののけ屋 2 二丁目の卵屋にご用心』 廣島玲子 26-34-3793(2026.02.04)
- 『もののけ屋 1 一度は会いたい妖怪変化』 廣島玲子 26-33-3792(2026.02.03)
- 『私労働小説 ザ・シット・ジョブ』 ブレイディみかこ 26-18-3777(2026.01.19)
「NetGalleyJP」カテゴリの記事
- 『テムズ川宝さがしクラブ① 川底のひみつの街』 カチャ・ベーレン 26-39-3798(2026.02.09)
- 『今日もぼーっと行ってきます』 中島京子 26-44-3803(2026.02.14)
- 『夫妻集』 小野寺史宜 26-43-3802(2026.02.13)
- 『ミラーさんちのころころころがるおひっこし』 デイヴ・エガーズ、ジュリア・サルダ 26-14-3773(2026.01.15)



コメント