『文房具語辞典』 高畑正幸
文房具に関する言葉ってホントに沢山あります。はさみ、ノート、朱肉といったものの名前もあれば、クレパス、ジェットストリームのような商品名や、モレスキン、シャチハタ、のように商品名=社名のようなものもあるし、それはそれはたくさんの言葉がこの本の中で紹介されています。
かつてはペンや紙、ノートなど手書きに必要なもの、ハサミやカッターなどの刃物類が文房具主流でしたけど、今は便利さや見た目の良さで人気が出たものが多いですね。マスキングテープや付箋などは今や当たり前!スタンド型の筆箱、ノックしなくても芯が出てくるシャープペンシル、こすれば消えるフリクションペンなどなど、文房具屋さんに行くたびに新しい商品があって、いつもキョロキョロしちゃいます。
新しい文房具が登場するのと同時に、なくなっていく文房具もあります。沢山の名刺を納められるローロデックス、計算尺、吸取り紙、グラフ用紙、ホワイト、OHP、などなど。絶滅危惧種はいろいろありますね。
でも、なくなりそうでなかなかなくならないってものもあって、たとえば電卓はスマホが普及してから個人宅ではかなり衰退してますけど、税理士さんや電気屋さんではまだまだ大型の電卓の需要はありますね。
手書きが減ったとはいえ、鉛筆や消しゴムは確実に使われているし、ノートなんて種類がとても増えていてビックリするほどです。
そんな文房具たちの名前がたくさん集まっているこの本の中で「びんぼう削り」という項目があって、ちょっと嬉しかったです。鉛筆の両端から削っていく使い方って、最近見てませんねぇ。
あんなのもあった、こんなのもあった、と思いながらページをめくっていくのが楽しい、文具王が作ったさすがな本でした。
2001冊目(今年21冊目)
« 『ヒイラギ荘の小さな恋』 チャールズ・ディケンズ | トップページ | 『心と響き合う読書案内』 小川洋子 »
「文房具・手帳・ノート・手紙」カテゴリの記事
- 『本のある生活 BIBLIOPHILIC BOOK 本と道具の本』 110(2023.04.20)
- 『よはく手帳術』 miyu 60(2023.03.02)
- 『女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法』 美達大和、山村サヤカ、山村ヒロキ 357(2022.12.28)
- 『弱い力でも使いやすい頼もしい文具たち』 波子 331(2022.12.04)
- 『ごきげん ゆるノートBOOK』 なかむら真朱(2022.07.17)
「日本の作家 た行」カテゴリの記事
- 『藍色ちくちく』 高森美由紀 341(2023.12.08)
- 『自分をよろこばせる習慣』 田中克成 338(2023.12.05)
- 『これはわたしの物語 橙書店の本棚から』 田尻久子 299(2023.10.27)
- 『怪談えほん4 ゆうれいのまち』 恒川光太郎 259(2023.09.16)
コメント