『皮膚は「心」を持っていた!』 山口創
実験室に連れて行くエレベーター内で、参加者にホットコーヒー、もしくはアイスコーヒを持っていてほしいと依頼した。
実験室に入ったあと、参加者に架空の人物の特徴が書かれたリストを読ませて、その人物の印象について評価してもらった。
すると、ホットコーヒーを持った人とアイスコーヒーを持った人とでは、評価が大きく分かれたのである。
ホットコーヒーを持った人はその人物の印象を「親切」「寛容」であると評価した。(本文より)
コーヒーカップを持って手が温まると、心も温まります。すると自分以外の人に対する評価が良い方に変わるのです。
逆に体が冷えるということは、死への第一歩であり、体はそれを防御する方向へ向かいます。自分が生き残ることが第一というリアクションを起こすのです。これは生物として自然な反応なのです。でも、わたしたちはそれに気づかないのです。
暑い時に冷たい飲み物を欲しがるのはわかるのですが、寒い季節でも冷たい飲み物を飲む人が昔より増えたような気がします。エアコンで部屋が暖かいからといいますけど、どうもそれだけではないような気がします。
わたしが子供だった頃、家での食事の後に飲むものは、必ず暖かい緑茶でした。外食でも大人に出されるのは暖かいお茶でした。子どもにはカフェインがいけないという理由でお水を出されましたけど、今は大人も冷たいものばかり飲んでます。それが、人々の心も冷たくしているのだとしたら?それは怖いなぁと思います。
硬い肌着でストレスホルモンが増加
肌着や寝間着は柔らかい素材でできているもの、縫い目が肌に触れないようにするものという考え方は昔からありました。でもそれを実践できている人がどれだけいるのかしら?体にフィットしない服や靴のせいでストレスを抱えている人は大勢います。外反母趾になったり、化学繊維のせいで皮膚に湿疹ができたり、肌は正直なのです。
孤独は皮膚の下に入り込む
この表現は怖いですね。コロナ禍で孤独の毒性が露になってきました。孤独で人との触れ合いのない生活をしていると、心に冷たい風が吹き込むのです。それは体中に広がり、しまいには死に至る病となるというのは、決して大げさな表現ではないのです。
皮膚はもっとも原始的な感覚器
手で触れば、体温がいつもより高いとか低いとかを感じられます。脈も取れます。肩に触れられただけで相手への意識が変わります。皮膚感覚は、一瞬で何かを感じ取ります。それは見たものや言葉よりも深く感じ取ってしまうのです。
「肌に触れることは、心に触れること」なのです。
1986冊目(今年6冊目)
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