『心のイタリアごはん 4』 野崎ふみこ
夫のトオルさんと宝さんの二人でイタリア料理店をやって来たのに、トオルさんが急にいなくなってしまったのでレストランとしての営業をやめて、宝さんは手作りパスタ教室だけをやっています。ずっと音信不通だったトオルさんが突然帰って来て、君をこの店に縛り着けたくないから離婚しようと言い出しました。これでキリを付けようと思った宝さんはそれに了解しました。
あと暫くの間、パスタ教室をやって、その後はどうしようかと考えている宝さんです。
パスタ教室にやってくるお客様は、みんな最初は黙っています。でもカウンセリングが始まると、少しずつ心の内を出してくるのです。浮気をしてしまった自分を許せない人。ギャンブル依存症の夫をかかえて悩んでいる人。自分に自信がない人。いつもいい人を演じ続けている人。それぞれの生き方を、気付いていない人もいるし、気付きたくない人もいます。
自分がこんなことをしてるのは何故なのかしら?寂しいから?苦しいから?それが当然と思ってるから?
でもね、どんな生き方であれ、それはその人の人生なんだから、肯定することから始めるしかないんだよね。って宝さんは優しく言ってくれます。そして自分自身も新しい生活を始めなくっちゃと思っています。
なのに、役所に行ってみたら、トオルさんが出すはずだった離婚届が、まだ出されていないことが分かったのです。トオルさん、どうしちゃったんだろう?
2021冊目(今年41冊目)
« 『妖怪コンビニで、バイトはじめました。』 令丈ヒロ子 | トップページ | 『御社のチャラ男』 絲山秋子 »
「コミックス」カテゴリの記事
- 『ヒストリエ 5』 岩明均 24-265-3291(2024.09.16)
- 『マダムたちのルームシェア』 sekokoseko 24-264-3290 (2024.09.15)
- 『ヒストリエ 4』 岩明均 24-259-3285(2024.09.10)
- 『ヒストリエ 3』 岩明均 24-256-3282(2024.09.07)
- 『ヒストリエ 2』 岩明均 24-250-3276(2024.09.01)
「日本の作家 な行」カテゴリの記事
- 『町の本屋という物語』 奈良敏行、三砂慶明 24-257-3283(2024.09.08)
- 『本を守ろうとする猫の話』 夏川草介 24-246-3272(2024.08.28)
- 『きりこについて』 西可奈子 24-204(2024.07.18)
- 『発達障害・グレーゾーンのあの人の行動が変わる言い方・接し方事典』 野波ツナ 24-183(2024.06.27)
- 『愛についてのデッサン』 野呂邦暢 24-177(2024.06.21)
コメント