『ロサリンドの庭』 エルサ・ベスコフ
ラーシュ・エリックは六歳、おかあさんとふたりきりで、中庭をみおろす屋根裏部屋に住んでいました。(本文より)
お母さんが働きに行っている間、身体が弱いラーシュ・エリックはひとりでベッドで寝ています。楽しみは壁紙の花模様をみることだけだったんです。ある日、壁に突然ドアができて、そこからロサリンドという女の子がやって来ました。
彼女と一緒に話をしたり、お茶を飲んだりするようになって、ラーシュ・エリックは少しずつ元気になってきました。お母さんにその話をしても、夢の話をしていると思っているお母さんは、良かったわねぇと笑っているだけでした。
ロサリンドは話をするだけではなく、外の世界も見せてくれました。そして、ラーシュ・エリックの将来のことも教えてくれたのです。
ロサリンドは夢の中の人だったのでしょうか?それとも妖精?
彼女の優しさは孤独な少年の心を明るく照らしてくれる「希望」だったのかしら?
エルサ・ベスコフはスウェーデンの作家です。冬は雪に閉じ込められてしまう国の人だから、花であふれた庭に思いを寄せていたのかもしれません。こんな素敵な絵本作家がいたことを初めて知りました。
子ども向けの作品だけど、自由が制限されている大人にとっても、心が安らぐいい作品だなぁと思います。
ロサリンドのお庭で、花に囲まれてお茶したいなぁ!
#ロサリンドの庭 #NetGalleyJP
2027冊目(今年47冊目)
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