『休みをとってでも行きたい問屋街さんぽ』 古谷充子
問屋街が大好きです!
実家が洋服の仕立て屋だったので、子供の頃は、洋服をあつらえるために必要なものの問屋さんがたくさんあった須田町(秋葉原の万世のあたり)に良く行ってました。ラシャ生地屋さん、ボタン屋さん、地直し屋さん、裏地屋さんなどが揃っていましたが、既製服に押されてしまって、こういう専門店はすっかりなくなってしまいました。
日暮里や錦糸町に会った駄菓子の問屋さんもほとんどなくなってしまいましたね。
でも、今でも元気な問屋街もいろいろあります。合羽橋、築地、浅草橋、日暮里、横山町・馬喰町、それぞれの専門の店が揃っていて、とにかく何でもある!という感じが素晴らしいのです。
浅草橋は、最近はアクセサリーのパーツ屋さんが増えましたけど、元々は雛人形や造花、花火、おもちゃなどの問屋さんの町です。花火のシーズンの夏になると、花火が店頭にたくさん並べられます。造花屋さんはいち早く季節の花を展示するので、今頃は桜の花だらけだろうなぁ。そして、社交ダンスのドレスや靴を扱う店もあって、この町は意外と華やかなんですよ。
デコレーターのアシスタントの仕事をしていたころは、造花の買い出しによく行きました。軽いけどかさばるから、電車に乗るのが結構大変だった記憶があります。
横山町・馬喰町は、最初に勤めた会社から割と近かったから、よくお店を覗きに行ってました。洋服だけでなく、アクセサリーやタオルの問屋さんも多くて、実家がお中元用にしていたガーゼの湯上りタオルをたくさん買ったなぁ!
合羽橋は食器や調理器具の問屋さんがとにかく多くて、地方から買い物に来た友達を連れて行ったら、ニイミ食器のところから1ブロックくらいで「いろいろあり過ぎて、わけわからん!」とギブアップしてたことを思い出しました。
日暮里の繊維街はちょうど1駅分くらいあって、これまたどこまでも続く感じですね。とにかく安い、何でもある感がスゴイですね。舞台衣装にするような派手なものもたくさんあって、ただ見ているだけでも楽しい街です。
大阪の「まっちゃまち筋商店街」という場所を、この本で初めて知りました。行ってみたいなぁ!関西方面へ行くことがあったら、絶対に寄ってみようと思います。きっと、大好きな感じだと思います。
わたしにとっては問屋街めぐりは、子供の頃の思い出探しも含まれているような気がしてきました。
2029冊目(今年49冊目)
« 『アンブレイカブル』 柳広司 | トップページ | 『魔法の声』 村山仁志 »
「旅・散歩・鉄道」カテゴリの記事
- 『東京「暗渠」散歩』 本田創 315(2022.11.18)
- 『電鉄は聖地をめざす 都市と鉄道の日本近代史』 鈴木勇一郎 278(2022.10.12)
- イベント「スキマなまちでスケッチ散歩」(2022.06.05)
- 『まち歩きが楽しくなる水路上観察入門』 吉村生 高山英男(2021.06.14)
- 『休みをとってでも行きたい問屋街さんぽ』 古谷充子(2021.03.06)
「日本の作家 は行」カテゴリの記事
- 『十年屋 2 あなたに時をあげましょう』 廣嶋玲子 29(2023.01.30)
- 『紙屋ふじさき記念館6 結のアルバム』 ほしおさなえ 12(2023.01.13)
- 『丘の上の賢人 旅屋おかえり』 原田マハ 11(2023.01.12)
- 『君のいた日々』 藤野千夜 361(2022.12.31)
コメント