『百人一首ノート』 今日マチ子
百人一首って、昔の人が作った和歌を集めたものなんだけど、「今はもう会うことができないけれど、ずっと心の片隅で思い続けています。」とか「あなたがいない夜はさみしい」とか、恋の歌が多いのねぇ。
しのぶれど 色に出にけり わが恋は ものや思うと 人の問うまで 平兼盛(40番)
そんな百人一首の歌を題材にマチ子さんが描く人たちは、みんな瑞々しい。今どきの若者だって、この歌が詠まれたころの若者だって、思うことは同じなのよね。
誰かのことを好きになる。それを伝えていいのか悩む。どうやって伝えたらいいのか悩む。伝えてしまってから、あれでよかったのかと悩む。何も言えなかったことを悩む。
言わなくてよかったのかもしれないと、自分を慰めてみたり、でも言えばよかったのかもしれないと悔やむ。
どっちにしても、恋はタイヘン。心は揺れっぱなし。そういう感じがとっても良く分かる。マチ子さんの絵が大好きです。
2073冊目(今年93冊目)
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