『手ぶらで生きる。』 ミニマリストしぶ
この本の最初のページはしぶさんの部屋の写真です。それはもう、衝撃的なほどにものがないんです。四畳半という空間がポンとある感じで、そう、引越したばっかりの部屋の鍵を開けたところみたいな感じ。ホントに生活最小限のものしかないんです。
収納する空間がないから、すべてのものは見えている状態です。といっても、服も雑貨も最小限だし、何といっても凄いのは、床の上に置いているものが何もないといことです。これなら部屋がひろ~く使えるし、お掃除はルンバにお願いしちゃえます。
冷蔵庫がないから、生鮮食品はその日買ってきたものを食べます。買い置きは乾物や缶詰が少々。ご飯を炊いて、仕事の帰りにお刺身でも買ってくればそれでOK。その代わり、時間をかけて野菜スープを煮ます。冷蔵庫に頼っていないから、基本食べ切り。無駄がありません。
ここまで割り切った生活ができるってスゴイですね。でも、これまであって当然と思っていたものがなくなったって、けっこう何とかなっちゃうことが多いから、少しずつ物を減らしていくチャレンジは大事だなって思いました。
「2ちゃんねる」の創始者ひろゆきさんが、「消費は飽きる。お金を使うことで幸せを感じる人は、一生幸せになれないし、奴隷的な人生から抜け出せない」という内容の発言をしていたのだが、とても共感した。(本文より)
斎藤一人さんも同じようなことを言っていましたね。欧米の人は長期間の休みが取れるからバカンスに行くけど、日本人はそんな休みが取れないからお金を使うことをバカンスだと勘違いしている。買い物をしたり外食をしたり、お金をたくさん使うことがレジャーだって思い込んでるんだってね。
そんなことを信じていたら、お金がすべてになっちゃうじゃないですか。お金がなくなったらもう終わり。そんなはずないのにね。
物より経験にお金を使う方が満足度が高い
自分が主体になって何かしてますか?誰かが準備したものに乗っかるためにお金を使うんじゃなくて、ギターを弾けるようになりたいとか、田舎をのんびり旅したいとか、そういうことのために、自分で先生や場所を探して体験するってことしてますか?
他人が楽しそうにしているのをただ見ていたってつまんない。どんなに単純なことでも、自分がやるってことが大事なんだなぁ。下手の横好きでいいんですよ。大事なのは楽しいかどうかってことなんだから。
人と人は違う。だから、他人を蔑んだり、うらやんだりするのは、ある程度仕方のないことだ。
「人類みな兄弟、話せばわかるはず」という考えの方が、よっぽど暴力的だと僕は思う。「わかってくれるはず」という期待は、それが裏切られたとき、怒りの矛先は信じられないぐらいに鋭くなる。
他人と同じようにしていたい。波風立てたくない。みたいなことばっかり考えてる人が多いけど、それでいいのかしら?みんなお揃いなんて気持ち悪くない?自分は自分らしくしていればいいんだから。そのためには、他人のことなんて気にしないことが一番なんだなぁ。
余計なものって、モノだけじゃなく心理的なものもあるんじゃないかしら。つまらない見栄とかプライドとか、そんなものをたくさんかかえてるから身動き取れなくなってるんじゃない?
いろんなものを減らしていくって、結局は心の重荷を減らしていくということになるんじゃないかな。
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