『江戸落語奇譚 寄席と死神』 奥野じゅん
月彦くんは四ツ谷駅で倒れてしまい、着物姿のイケメン青野さんに助けてもらいました。そして、何か悩みがあったら連絡してくださいねと名刺を渡されました。月彦くんは、毎晩夜中にお化けに起こされてしまって睡眠不足、そのせいで体調を崩していました。ダメもとで青野さんに連絡してみたら、そういう件だったら助けてあげられると言われたのです。
青野さんは江戸落語に登場する怪異(お化け)を研究していて、そういうものが見える月彦くんなら、自分の仕事を手伝ってくれないか?と誘われて、助手としてアルバイトをすることになりました。
この本に登場するのは「芝浜」「皿屋敷」「死神」「お札はがし」の4つのお話。どれも有名な話ですよね。だけど、月彦くんは詳しいことは知りません。その解説も青野さんがしてくれるので、月彦くんは興味津々で話を聞いています。
消極的な性格の月彦くんが、なぜか青野さんのことは信頼できると思ったのは、他人には見えないものが見える同志という連帯感からなのか?青野さんの押しの強さなのか?この、でこぼこコンビはなかなか相性が良かったようです。
青野さんは落語と花札が好きな下町のお兄さんなので、ときどき癇癪を起して怒鳴ったりもするんですけど、そのギャップが萌えるポイントなのかもしれません。
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