『夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神』 水野敬也
ガネーシャはん、お久し振りです。
これまでは成功法とか、お金とか、恋愛とか、いろんなことについて教えてくれたガネーシャはんですけど、今回のテーマは象だけに重いですよ~「死とどう向き合うか?」ついつい後回しにしてしまうけど、時々立ち止まって考えなければいけない大事なことです。
主人公の男性は「余命三ヶ月」と宣告されてしまいました。病弱な妻と幼い娘がを残して自分が死んでしまったらどうしようと悩んでいるところに、突然現れたのがガネーシャはん。相変わらずの軽いタッチで言うんです。「自分、死ぬまでに何するの?」
うわぁ、そりゃそうだけど、何から手を付けていいのか分からないんです。
ガネーシャはんが「ワシが言うとおりにやってみい」というので、とりあえずやってみることになりました。ただし、言われたことには疑問を持たずに必ず実行することと釘を刺されました。
「たとえば心臓は、自分が生まれてから今日に至るまで、一回も休まずに全身に血を送ってくれてる。肺は、自分が意識せんでも呼吸をしてくれてる。体は二十四時間体制で自分を支えてくれてんねん。せやのに自分は、それが当たり前や思うて全然労わってこうへんかったやろ?ワシに言わせたら、自分は、体ちゅう従業員をないがしろにしてきたブラック企業の経営者やで」(本文より)
ガネーシャはんに出された課題を一つずつ実行していくうちに、彼は自分自身の至らなさに気づいてきます。家族を大事だと思いながらも、仕事で忙しいという言い訳をして家族を第一にできてこなかったこと。両親と上手くいっていないこと。仕事を一生懸命にしているようでいて、どこかなげやりだったこと。
今まで生きてきて、自分がやりたかったことが全然できてないじゃん。ということに気づいたんだけど、残り時間が少ないので焦ってしまいます。自分が死んでも、家族に残せるものは何か?悔いをできるだけ残さないようにしなくっちゃ!主人公は走り回ります。
ガネーシャはんは仏陀さんや死神さんと、いつものペースでダラダラしているみたいなんだけど、時々ありがたい言葉を放ってきます。
「あきらめる」と「受け入れる」は、同じ意味の言葉やからな
こういうことって、誰も教えてくれなかったなぁ~、でも大事なことだなぁ~
そして、最後のどんでん返しにはビックリ!ガネーシャはん、あんたホントに神様だったのね!って思いましたよ。
夢をかなえるゾウ 1
夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神
夢をかなえるゾウ 3 ブラックガネーシャの教え
2098冊目(今年118冊目)
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