『怪談えほん 14 おめん』 夢枕獏 辻川奈美 東雅夫
おめんをかぶると、どんな願いでも叶うから、おめんをかぶって、いやなあの子のことを呪ってみた。
呪ったら、その通りになった。いいきみだ。
おめんの力でいろんなことができたから、いろんなことをやってみた。
もう十分と思ったので、おめんを外そうとしたら、外れなくなった。
他人のことを羨んだり、嫌ったり、悪口をいったり、いじめたりしたい。
いつもの顔のままではなく、おめんをかぶって悪いことしちゃえと思ってる人がいる。
それは正義という名の圧力だったり、みんなと違うという差別だったりするんだけど、大義名分があれば相当ひどいことだってできてしまう。そんなことをしちゃうのは、一見普通の人。
自分がそんなことをされたら嫌だなぁって想像力のない人。あの人のせいでわたしが辛いのって、勝手に思っている人。
ばれないためのおめんが、いつのまにかおめんじゃなく自分の顔になってるって気がつかない人。
ああ、怖い。
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