『夢に迷って、タクシーを呼んだ』 燃え殻
叩かなくてもホコリの出る人生(本文より)
上手い言い方だなぁって感心してしまったこのフレーズ。ある程度長く生きていると、いろんなことをやっちゃってるものなのよね。だから、わざわざ探さなくったって「やっちゃった!」ってことはいろいろあるものですよ。それを面白く語れるかどうかは、その人の腕次第だけどね。
誰にも頼まれてないのに書き続けていた学級新聞。いじめられていたという共通点がある親友。退職代行サービスで辞めていった部下。霊が見える女。様々な思い出がこのエッセイに登場します。
こんなひどい目にあったんだから一生忘れないぞ!って思うようなことでも、意外と加害者側は覚えてなくて「そんなこと、あったっけ?」って言われてしまったり。ちょっとした出来事で気づまりな感じになってしまって、付き合えなくなってしまった友人がいたり。やや対人恐怖症があるのかな?と思える、燃え殻さんのボヤキがいっぱい詰まった本です。
そんな彼が褒めちぎる爪切男さんや西寺郷太さんって、どんなにいい人なんだろう?って気になってしまいました。
そして、各エピソードの挿画は長尾謙一郎さんが描いているのですが、これが内容と見事に合っていていい感じなんですよ。燃え殻さんのボヤキにシュワシュワっと炭酸を吹きかけたみたいな、そんな感じがいいなぁ。
#夢に迷ってタクシーを呼んだ #NetGalley
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