『罪の声』 塩田武士
京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。それは日本を震撼させた脅迫事件に使われた男児の声と、まったく同じものだった。一方、大日新聞の記者、阿久津英士も、この未解決事件を追い始め(内容紹介 より)
1984年(昭和59年)~1985年(昭和60年)に起きた、グリコ・森永事件は、いろんな意味で大衆の興味を引く事件でした。犯人は「かい人21面相」と名乗り、様々な声明を出したり、社長を誘拐したり、毒入りのチョコレートを売場に並べるなど、劇場型と呼ばれる犯行を重ねたのです。
しかし、犯人が検挙されることはなく、2000年2月12日に時効が成立したのです。
この時に狙われた企業は、江崎グリコ・丸大食品・森永製菓・ハウス食品・不二家・駿河屋。この事件によって売上が落ち、この事件がもう少し長引いていたら、何社かは潰れていたかもしれないほどの打撃を受けました。
ニュース報道があるたびに、ビックリすることばかりだったこの事件でしたけど、こうやって当時の捜査のことを知ると、初動捜査のミスとか、各警察署の連携のなさとか、単純ミスが重なってしまったことが多々あったことにビックリしてしまいました。
事件の真実を探ろうとする新聞記者と、自分の声がこの犯罪に使われたことに驚く男性が、それぞれの方向から事件に迫りますが、意外な真実がいろいろと明らかになっていきます。
映画のCMを見て、これは面白そうだと思って読んだのですが、期待以上でした。俊也の家業であるテーラーの描写は、うちの実家と重なることもあり、かなり前のめりで読んでしまいました。あの事件に巻き込まれた子供たちがどうなったのか?そういう観点というところも良かったのかしら。
ストーリーが進むに従って、ドキドキ感が深まっていって、ページをめくるスピードが上がること上がること!とにかく面白かった~!!
2100冊目(今年120冊目)
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