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  • ダメでもいいからやれ。
    体験もしないでお前ら、
    すぐに「ダメだ」って言うのは、
    学校で聞いただけの話だろう。
    やってみもせんで何を言っとるか
    (by 本田宗一郎)

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『ネコとカレーライス スパイスと秘密のしっぽ』 藤野ふじの

ネコとカレーライス
スパイスと秘密のしっぽ

藤野ふじの(ふじの ふじの)

マイクロマガジン社 ことのは文庫 

NetGalleyJP

 会社を辞めてしまった松本くんに、ずっとご無沙汰していた中村くんから電話が入ったんです。カレー好きが高じてスパイスを販売する会社に勤めている中村くんは、小学生のころに松本くんが作ってくれたカレーが大好きでした。その味を覚えていて、2人で間借りカレー屋をやらないかって誘ってきたんです。

 松本くんは、自分のカレーにそこそこ自信はあったんですけど、彼のカレーを食べた人から、スパイスの使い方がまだまだねって言われてショックを受けます。そして、中村くんと2人で「カレー予備校」でスパイスの勉強してみようかということになりました。

僕は今まで悩むということにあまり慣れていなかった。悩むフリは得意だけど、本気で悩むほど何かをしっかり考えようとしたことがなかった。みんなが悩まずやっているようにみえることを僕だけがどんくさく悩んでいるように思えたから。(本文より)

 松本くんは、積極的に何かをする、自分の意見を言うということから、これまで逃げ続けてきたんです。自分なんてこんなもんだしって、ずっと弱気のまま生きてきました。でも学校で仲間たちと切磋琢磨するうちに、自分は何をしたいのかをはっきりしなければいけないことが、少しずつ分かってきたのです。だって、自分で決断しなかったら、自分が美味しいと思えるカレーが作れないんですから。

 読んでいる間、ずっと「カレー食べたい~」って思いましたよ。スパイスが効いたカレーも、家で作ったじゃがいもゴロゴロのカレーも、キーマカレーも、とにかく、いろんなカレーが食べたくなる物語でした(笑)

#ネコとカレーライス #NetGalleyJP 

2118冊目(今年138冊目)

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