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『この世にたやすい仕事はない』 津村記久子

この世にたやすい仕事はない

津村記久子(つむら きくこ)

新潮文庫

新潮の100冊

 仕事を紹介してくれる正門(まさかど)さんは、前の仕事の契約更新しなかったのは何故かとしつこく聞くこともないし、当たり障りのない答えをしても「そういうこともありますね」という感じで軽く受けてくれます。そして、次はどんな仕事がしたいですか?と聞いてくれるんです。

 どの仕事も「簡単なしごと」という範疇なんだけど、どれもちょっと変わった仕事で、主人公はそれなりに頑張り、人間関係に問題も起こさず、でも契約更新はしたくないなと思うのです。

 仕事を紹介された時、最初に面接であれこれ聞かれて、後日連絡しますって言われることが多いのですが、この主人公が行くところは、どこも「とにかく来てください、人がいなくて困ってるんです」という感じなんです。すごく難しい仕事をするわけじゃないけど、長く続けるのはやだなぁって仕事は確かにありますね。

 

 わたしが派遣で働いていたころ、いろんな変な会社に出会いました。通常面接する人は1人か2人なんですけど、6人もいてビックリしたこともあるし、事前に面接だけと言っていたのにいきなりテストをしますって言われたこともあったし。

 派遣先には、作業を指示する社員が通常はいるんですけど、そういう人がいなくて「マニュアル読んで作業してください」という職場もありました。

 ある会社の面接の帰り道、面接に同席した派遣会社の営業さんに「さっきの会社、わたしの出した条件に全然合ってないじゃないですか」と言ったら「あそこの部長には、一生懸命に人を探してますって誠意を見せとかないとまずいので、交通費は出しますから、ごめんなさい」と言われたこともあります。

 

 主人公はどの仕事も短期間で辞めてしまったことを反省してますけど、そんなに気にすることないよって思います。だって、変な会社がたくさんあるんですもの。会社が変なのか?担当者が変なだけなのか?いずれにせよ、人がいつかない職場ってのはあるんです。

 わたしも変な派遣先のことを文章にしてみようかしら?なんて思いました。

この五話が収められています。

第一話 みはりのしごと
第二話 バスのアナウンスのしごと
第三話 おかきの袋のしごと
第四話 路地を訪ねるしごと
第五話 大きな森の小屋での簡単なしごと

2163冊目(今年183冊目)

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