『お江戸豆吉 のろいまんじゅう』 桐生環 野間与太郎
若旦那と豆吉さんの菓子屋は「薄もち大福」と「けんか餅」がおいしいとご近所で評判の店です。ところが、この店のまんじゅうが「のろいまんじゅうだ!」という噂がたってしまったのです。読売(瓦版)の記事にまでなってしまって、営業妨害も甚だしいと若旦那も豆吉も怒っています。
今回登場したのは、気の弱い絵師の留次郎さん。留次郎さんの幼なじみだという一玄和尚さん。小坊主の栄祥さん。
特に一玄和尚さんが、留次郎さんを叱るときのべらんめえ口調が、普段の真面目なお坊さんの話し方とまるで違うところが面白いです。そして、それを面白そうに聞いている栄祥さんの、実はやんちゃなところが可愛いんです。
豆吉さんも栄祥さんも、自分の師匠を尊敬しています。師匠の足りない部分も分かっていて、それを一生懸命に助けようとしているところが、どちらも健気でいい子たちだなぁって思います。師匠の方もそれをわかっていて、優しく接してくれるところがいいなぁ。
この騒ぎを収めようということで、みんなで一芝居打つのですが、これは読んでのお楽しみ!髪結いのお竜さんも、お駒ちゃんも、建具屋の辰五郎さんも力を貸してくれました。
美味しいおまんじゅうを食べながらお読みくださいませ。
#お江戸豆吉のろいまんじゅう #NetGalleyJP
2195冊目(今年215冊目)
« 『フジモトマサル傑作集』 フジモトマサル | トップページ | 『ぼくは勉強ができない』 山田詠美 »
「日本の作家 か行」カテゴリの記事
- 『麒麟模様の馬を見た 目覚めは瞬間の幻視から』 三橋昭、小野賢二郎 24-335-3361 (2024.11.25)
- 『仕切られた女』 高城高 24-322-3348(2024.11.12)
- 『文系のための数学教室『 小島寛之 24-281-3307(2024.10.02)
- 『雪とパイナップル』 鎌田実 24-283-3309(2024.10.04)
- 『<ミリオンカ>の女 うらじおすとく花暦』 高城高 24-291-3317(2024.10.12)
「日本の作家 な行」カテゴリの記事
- 『朝読みのライスおばさん』 長江優子 みずうちさとみ 24-336-3362(2024.11.26)
- 『小さな出版社のつづけ方』 永江朗 24-284-3310(2024.10.05)
- 『小さな出版社のつくり方』 永江朗 24-271-3297(2024.09.22)
- 『町の本屋という物語』 奈良敏行、三砂慶明 24-257-3283(2024.09.08)
- 『本を守ろうとする猫の話』 夏川草介 24-246-3272(2024.08.28)
「NetGalleyJP」カテゴリの記事
- 『朝読みのライスおばさん』 長江優子 みずうちさとみ 24-336-3362(2024.11.26)
- 『がいとうのひっこし』 山田彩央里 、山田和明 24-318-3344(2024.11.08)
- 『さよならの向う側 ’90s』 清水晴木 24-330-3356(2024.11.20)
- 『人魚が逃げた』 青山美智子 24-324-3350(2024.11.14)
「日本 児童書」カテゴリの記事
- 『朝読みのライスおばさん』 長江優子 みずうちさとみ 24-336-3362(2024.11.26)
- 『がいとうのひっこし』 山田彩央里 、山田和明 24-318-3344(2024.11.08)
- 『おしごとそうだんセンター』 ヨシタケシンスケ 24-319-3345(2024.11.09)
- 『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』 椰月美智子 24-301-3327(2024.10.22)
- 『家をせおって歩く かんぜん版』 村上慧 24-295-3321 (2024.10.16)
コメント