『きっと、うまくいくよ。』 伊藤守 フジモトマサル
問題は、自分が本当に何を思っているのかに気が付いていないこと
この世の中で一番わからないのは自分のことなのに、わかったような気持ちになっているのは強がりなのかしら?それとも勘違いなのかしら?
岡目八目(事の当事者よりも、第三者のほうが情勢や利害得失などを正しく判断できる)と言うように、他人事なら冷静に判断を下せるのに、自分のこととなると、急に基準がおかしくなってしまうのね。無駄に強気だったり、弱気だったりしてしまう。
自分一人では答えが出ないくせに他人からの意見を聞き入れたくないのは何故なのかしら?
素直じゃない自分に気が付けたら一歩前進。何も言わずに聞いてくれる誰かに話してみればいいのよね。人じゃなくてもいいの、犬でも猫でも、ぬいぐるみでも、話しているうちに勝手に結論が見つかることもあるし、見つからなくても、気持ちはずっと楽になる。
経験というサングラスをはずしてみる
自分の経験って、あんまりあてにならないことが多いのよね。だって、それ何年前の話?それと全く同じことが起きるなんてことないし、その時はそれでいいと思ったけど、今だとどうなの?
やってみた経験ならまだいいけど、そんな目にあったことがないっていう経験はホントに役に立たないよ。このくらいの雨なら大丈夫なんて言っていて、逃げ遅れちゃった人が大勢いるんだよ。このくらいの負荷なら大丈夫、このくらいの金額なら大丈夫、その大丈夫の根拠は何なのかな?違うことを決断する勇気がないだけじゃない?
問題があったって、ご機嫌に生きられる
生きていればいろんな問題にぶつかるけど、それだけがすべてじゃないんだから。歳とって若いころにできてたことができなくなっても、それで人生が終わっちゃうわけじゃない。誰かにやってもらえばいいのかもしれないし、違う方法があるのかもしれない。
新しい方法を見つけたら、そっちの方がずっと簡単かもしれない。そっちの方がずっと楽しいかもしれない。今までやってきた何かをできなくなっても、その時間を他のことに使ったらいいのかもしれない。
目が疲れるからテレビを見るのが嫌だなぁって思ったら、ラジオを聞いてみればいいじゃない。その方がずっと自由かもしれない。
これしかないって思ったてたけど、それはただの思い込みだったって気が付いたら急に気持ちが軽くなる。それだけでご機嫌な気分よね。
伊藤さんの文章とフジモトさんの絵がいい感じでシンクロしてるの。フジモトさんが描くシロクマさんがつぶやく言葉が、どれも「そうだよねぇ」って感じで、クスクス笑えちゃうの。彼はわたしの代弁者かしら?って思えてきちゃう。
2213冊目(今年233冊目)
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