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『夏の庭』湯本香樹実

夏の庭

湯本香樹実(ゆもと かずみ)

新潮文庫

 木山、山下、川辺、ぼくらは6年生だった。町はずれにおじいさんが一人で住んでいることを知り、もしかしたら誰にも気づかれずに死んじゃうかもしれないと思ったら、とても気になってしまい、そうっと観察することにしました。

 でも小学生男子が「そっと見守る」なんてできるわけもなく、おじいさんに気づかれてしまいました。最初は怖いおじいさんだなぁって思ってたんだけど、話をするうちに少しずつお互いのことがわかってきたのです。

 3人の家庭はそれぞれに問題を抱えていて、とてもひどい状態ではないけれど、なんとなく不安な気持ちを持っているのです。友達と遊んでいる間はそんなことを忘れていられるから、彼らの結束は強くなってきたのかもしれません。

 おじいさんとのひと夏の思い出は、彼らの人生を変えたのかもしれません。彼らは中学生になり、それぞれに進む道は違っても、あの時一緒に過ごした時間は永久に忘れないだろうなぁと思います。

 庭で食べたスイカの味も、おじいさんの漬物の味も、おじいさんから聞いた戦争の話も、きっと忘れずにいるでしょう。

 

 自分のことを思い返してみると、小学生の時に別れたっきりでずっと会えずにいる友達が何人もいます。何十年ぶりに会えた友達もいます。こういうのって運命なのかな?

 あの3人も、「また会おう」と別れたけど、本当にまた会えたかなぁ。

 また会えるといいな。

 そして、あのおじいさんの話で盛り上がろうよ!

2222冊目(今年242冊目)

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