『活版印刷三日月堂 2 海からの手紙』 ほしおさなえ
川越にある小さな印刷屋さん「三日月堂」は幸せの輪を広げています。誰かが頼んだ印刷物を見て「いいなぁ」と思った人が、また違う印刷物を作るって、とても素敵な連鎖です。比較的小さな印刷機でも、様々な印刷物を作れるんですね。名刺、パンフレット、はがき、そして本まで作れるなんて、夢がどんどん広がっていきます。
各章の表紙に組まれた活字の写真が使われています。文章を読み終わってからこの写真を見返すと、その意味がより深くわかってくるのです。最初はバラバラだった活字を組むことで、言葉になったり、文章になったり、活版印刷って人間の手が作り出しているものなんですね。
この4篇が収められています。
・ちょうちょうの朗読会
朗読講座に通う4人の女性が「車のいろは空のいろ」の朗読会をすることにしました。そのプログラムを三日月堂に頼むことになりました。
・あわゆきのあと
朗読会のメンバーである中谷先生は、生徒の広太くんに三日月堂のことを教えてくれました。初めて見る印刷機や活字に彼の心は引き寄せられてしまったのです。
・海からの手紙
広太くんのお父さんのいとこの昌代さんは、広太くんからもらった名刺がとても気に入って三日月堂へやってきました。そして、自分が昔やっていた銅版画の話を弓子さんにしたのです。
・我らの西部劇
豆本マーケットで、昌代さんと弓子さんが作った豆本を手にしたとき、わたしは三日月堂のことを思い出したのです。
2263冊目(今年283冊目)
活版印刷三日月堂 1 星たちの栞
活版印刷三日月堂 2 海からの手紙
活版印刷三日月堂 3 庭のアルバム
活版印刷三日月堂 4 雲の日記帳
活版印刷三日月堂 5 空色の冊子
活版印刷三日月堂 6 小さな折り紙
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