『鎌倉硝子館の宝石魔法師 守護する者とビーナスの絵筆』 瀬橋ゆか
更紗(さらさ)さんは鎌倉の鶴岡八幡宮のそばにある『硝子館 ヴェトロ・フェリーチェ』というお店が前から気になっていて、ついに今日入ってみたのです。店内の装飾がとてもきれいで、ウキウキした気持ちで店内を歩いていたら、そこに思いがけない人がいたのです。それはクラスメートの悠斗くん。クラスの女子たちに大人気のイケメンだけど、小心者の更紗さんは一度も話をしたことがありません。
悠斗くんはこのお店のオーナーの甥で、店を手伝ってるんだというんです。そして突然に「ここでバイトしない?」って言われた更紗さんは、ちょっと迷ったけど条件もいいしここでバイトしようと決めました。
このお店は表向きはガラス雑貨店ですけど、本当の仕事はお客様の心の宝石を鑑定したりメンテナンスしたりする「宝石魔法師」なのだそうです。心の中にある不安や夢や欲望が宝石のように色を持っていて、それを見ることができる人、それが宝石魔法師だというのです。
宝石の力を借りて、悩んでいる人の心を救うというのは夢があるお話ですね。本当にそういうことがあるとしたら、このお店に行ってみたいなぁ。
更紗さんは偶然にこの店に来たと思っていたのですが、どうも違うらしいと思ったところから話は大きな展開をするのですが、ツンデレなイケメンの悠斗くんにも大きな秘密があったのですね。
宝石魔法師の力も大きいけれど、お客様が心にため込んでいた「誰にも言えないでいた思い」を聞いてあげることができる人の存在こそが大事なんだなって思いました。
#鎌倉硝子館の宝石魔法師 #NetGalleyJP
2319冊目(今年18冊目)
« 『高校図書館デイズ』 成田康子 | トップページ | 『銀塩写真探偵 一九八五年の光」 ほしおさなえ »
「日本の作家 さ行」カテゴリの記事
- 『毎月新聞』 佐藤雅彦 24-320-3346(2024.11.10)
- 『まとまらない人』 坂口恭平 24-292-3318 (2024.10.13)
- 『生きのびるための事務』 坂口恭平 24-286-3312(2024.10.07)
- 『代替伴侶』 白石一文 24-289-3315(2024.10.10)
「NetGalleyJP」カテゴリの記事
- 『がいとうのひっこし』 山田彩央里 、山田和明 24-318-3344(2024.11.08)
- 『代替伴侶』 白石一文 24-289-3315(2024.10.10)
- 『安房直子 絵ぶんこ⑨あるジャム屋の話』 安房直子、伊藤夏紀 24-280-3306(2024.10.01)
コメント