『現代マンガ選集 異形の未来』 中野晴行 編
1960~70年代、SF作品は小説・マンガともにたくさんありました。星新一や筒井康隆の作品は片っ端から読み漁りました。子どものころに読んでいたマンガは「鉄腕アトム」「鉄人28号」「ワンダー3」「サイボーグ009」など、SFものが多かったなぁ。
かつてはSFが軽い扱いを受けていたというのが信じられないくらい、今はSFものの地位が上がったなと思います。
この本で取り上げられている作品はどれも初めて読む作品なのですが、それぞれに違った面白さがあります。
この10篇が収められています。
・水木しげる「サイボーグ」
SFが主題であっても、水木しげる先生の作品はやっぱり怖い。
・山上たつひこ「そこに奴が…」
手塚先生の影響を感じるなぁ。
・あすなひろし「300,000Km./sec.」
「ウラシマ効果」って言葉、いつ覚えたんだろう?
・萩尾望都「ポーチで少女が小犬と」
萩尾望都先生独特の怖い世界がいいなぁ。
・いしかわじゅん「至福の街」
ギャグマンガだけど、怖さも秘めているんだなぁ。
・とり・みき「P」
宇宙人はあなたのすぐそばにいる。
・吉田秋生「アカプルコ・ゴールド」
こういう感じ好きですよ。
・手塚治虫「レボリューション」
当時の学生運動のことを思い出してしまうのと同時に、命とか輪廻とかというテーマが先生っぽいなと思ってしまいました。
・諸星大二郎「ぼくとフリオと校庭で」
フリオ少年が言っていたことは本当なのかウソなのか?よくわからないけど、本当であってほしいという気持ちもあるのです。
このタイトルはポール・サイモンの曲から付けられているそうです。
・浦沢直樹「Return」
やっぱり、格段に新しいという感がありますね。ロボットを見捨てることができなくなってしまった主人公の気持ち、なんだかわかる気がします。
2311冊目(今年10冊目)
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