『ジョゼと虎と魚たち』 田辺聖子
この作品が最初に発表されたのは1985年、37年前に書かれた作品なのに、登場する女たちの思いは今もあまり変わっていない気がします。
学校を卒業してから、自分の力で生きていこうと思って就職したのに、寿退社しなかったら即お局さんという扱いはあんまりだと思っている人。それなりに仕事は評価されても、昇進も昇給も期待できない職場に諦めの気持ちを持つ人。そんな会社を辞めてフリーで仕事をしている人。結婚したけれど想像していたのとは違うなぁと思っている人。今も同じような人が大勢いるって、この本が書かれたころに想像できていたかしら?
この本のタイトルになっている「ジョゼと虎と魚たち」の主人公の女性の名前は、フランソワーズ・サガンの小説の登場人物から付けられているって、なかなかオシャレじゃない?
車椅子生活のジョゼを他所の人に見せたがらない祖母のような考え方をする人は、昔は多かったよね。恒夫くんと一緒に外に出かけて、水族館や動物園ではしゃいでいるジョゼの姿は印象的だったなぁ。
この9編が収められています。
・お茶が熱くてのめません
・うすうす知ってた
・恋の棺
・それだけのこと
・荷造りはもうすませて
・いけどられて
・ジョゼと虎と魚たち
・男たちはマフィンが嫌い
・雪の降るまで
読書メーターのレビュアー大賞 2021の参加賞プレゼントでいただいた「BOOK☆WALKER 文庫・ラノベ読み放題(一週間)」で、この本を読みました。読書メーターさん、ありがとうございます。
2303冊目(今年2冊目)
« 『赤いモレスキンの女』 アントワーヌ・ローラン | トップページ | 『このあと どうしちゃおう』 ヨシタケシンスケ »
「日本の作家 た行」カテゴリの記事
- 『兎の眼』 灰谷健次郎、長新太 26-246-4005(2026.09.01)
- 『ろくべえまってろよ』 灰谷健次郎、長新太 26-225-3984(2026.08.12)
- 『窓のまどかさん』 戸森しるこ 26-217-3976(2026.08.04)
- 『容疑者の夜行列車』 多和田葉子 26-197-3956(2026.07.15)
- 『税金で買った本 15』 ずいの、系山冏 26-190-3949 (2026.07.08)
« 『赤いモレスキンの女』 アントワーヌ・ローラン | トップページ | 『このあと どうしちゃおう』 ヨシタケシンスケ »



コメント