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『赤い魚の夫婦』 グアダルーペ・ネッテル

赤い魚の夫婦
El matrimonio de los peces rojos

グアダルーペ・ネッテル
Guadalupe Nettel

宇野和美(うの かずみ)訳

現代書館

第3回リベラ・デル・ドゥエロ国際短編小説賞受賞

 著者のグアダルーペ・ネッテルはメキシコシティ出身の作家です。メキシコを代表する女流作家とのことですが、日本語訳されたのはこの作品が初めてです。

 5篇の作品は、いずれもペットなどと人間との関りを取り上げています。人間同士の関係よりも、猫や魚にシンパシーを感じてしまう人たちの心理が細かく描かれています。

 それぞれの主人公が住んでいる場所は、かなり都会的な感じがします。ラテン系の人たちが描く家族は大家族であることが多いけれど、ここに登場するのは夫婦と子供、独身者といった少人数の家ばかり。学校や仕事場ではさほど問題を感じていないけれど、夫婦や親子関係の中での孤独感を強く感じます。そういう意味では、どこの国であっても人間の悩みというのは同じなのだと感じました。

 

・赤い魚の夫婦
・ゴミ箱の中の戦争
・雌猫
・菌類
・北京の蛇

 「菌類」に出てきた夏のセミナーの話を読んでちょっと思う所がありました。こういう勉強の場って欧米ではいろいろとあるのです。夏休みの期間を利用して数週間から数か月間、勉強やトレーニングをしようというものなのですが、日本ではこういうものに参加するという話を余り聞かないのは何故なのでしょう?夏休みが短いから?大人は勉強しなくていいの?

 「北京の蛇」の夫は中国生まれだけどフランス人夫婦の養子となって、フランス人として育っています。彼のような人が欧米ではかなりいて、養子の考え方が欧米と日本では全く違うなと思うのです。

 海外の文化を知ると、いろいろなことが見えてきます。世界中どこへ行っても同じこともあれば、まったく違うこともあるのです。どちらが良い悪いではなく、違う考え方があるのだと気付かなければならないのです。

 様々な国の作家の作品を読むことで、自分の頭の中にあるつまらない「枠」を1つでも多く取り除いていきたいと思っているわたしにとって、この作品はとても魅力的なものでした。

2380冊目(今年79冊目)

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