『ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常』 三上延
退院したとはいえ、まだ足が不自由な栞子さんの古書店で大輔さんはまた働くことになりました。店の上階にある栞子さんの部屋から本を運び出したり、接客をしたりする毎日です。
しばらく中断していた、本の出張買取に行くことも再開し、運転手として栞子さんのお供をすることになった大輔さん。少しずつ古書店の仕事を覚えていきますが、とにかく知らないことが多くて面食らうことばかりです。
第一話で登場した「時計じかけのオレンジ」は映画は見たことがありますが、小説は読んだことがなかったので、最初に発表された時のものと完全版の違いがあるということを初めて知りました。(映画は初期バージョンの内容で作成されています)
本をたくさん残して亡くなった方の蔵書って、世の中にはたくさんあるのでしょうね。そして、ゴミとして処分されてしまうことが多いのでしょう。残された家族にとっては不要なものだけど、誰かが読みたいと思っている本があるのかもしれないから、自分が亡くなった後は本をどう処分して欲しいを誰かに託す必要があるなぁって思います。
そして、本を手放すときには、本にメモなどが挟まっていないか確認しないとね。そこにとんでもないことが書いてあるかもしれないのですから。そういえば以前、フリマで買った本にはがきが挟まっていたことがあったっけ。
・プロローグ 坂口三千代「クラクラ日記」
・第一話 アントニィ・バージェス「時計じかけのオレンジ」
・第二話 福田定一「名言随筆 サラリーマン」
・第三話 足塚不二雄「UTOPIA 最後の世界大戦」
・エピローグ 坂口美千代「クラクラ日記」
少しずつ明かされる栞子さんの秘密が、とてもミステリアスですね。
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