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『心心 東京の星、上海の月』 石田衣良

心心 東京の星、上海の月

石田衣良(いしだ いら)

KADOKAWA

NetGalleyJP

 陽児は幼馴染の浩平とともに専門学校の声優科に入学しました。そこで同じ班になったのは、元高校球児の健太郎、子役あがりでタレント事務所に所属もしている遥、元キオスク女子の真琴、そして、上海からやってきたアニメが大好きな心心の6人です。彼らはすぐに仲良くなり、勉強でも遊びでもいつも一緒に行動するようになりました。

 前半は、声優という職業に憧れて専門学校に入学した青年たちの物語です。それなりに自分に自信があってやってきた彼らだけれど、最初の授業の段階で、自分が何もできない存在であることを叩きつけられます。でも、そんなことでへこんでいる暇はありません。今はコツコツと努力するしかないのです。

 最初の方のボイスサンプルを録音する場面で、陽児が読み上げた文庫本の文章が「おれの名前は真島誠」にはニヤニヤしちゃいましたよ。ここでIWGP出しちゃうとはねぇ(笑)

 後半では心心の家族の秘密が明かされます。「ローマの休日」を意識したシーンはわたしには懐かしかったけど、ここに登場する青年たちは知ってるかしら?映像に興味がある人たちだから映画を見たことがあるかなぁ?

 

 アニメやハイテクの話を絡めながらストーリーが展開していくのですが、その根底にあるのは、そういう世界のトップを走っているのはもはや日本ではなく中国だということです。日本はアニメや先端技術を進めてきたけれど、そこに携わる人たちを大事にしてこなかったツケが大きかったのです。

 仕事の内容に満足していれば給料は安くてもいいなんて間違った理屈を通してきた日本から、優秀な人たちは外国へと流出してしまいます。世界を相手にしている仕事だから、日本にいることにこだわる必要なんてない。それよりも良い環境で仕事をする方を優先したいというのは当然です。

 自分の将来を考えて、日本から飛び出す若者が増えるであろう未来を、衣良さんは描きたかったんだろうなと思います。これが日本の現実ですから。

#心心 #NetGalleyJP

2377冊目(今年76冊目)

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