『浮遊館 1巻 不思議のはじまり』 たかはしみか かんざきかりん
元気が出ない日は、上を向いてみて。
不思議な洋館が空に浮かんでいるかもしれません。
そこにいるのは底抜けに明るいけれど謎めいた雰囲気のあるラミさんと、水色のクールなネコ(?)、シド。
そして、人間とパートナーになるのを待っている“もの"たち。
これは、「浮遊館」でちょっとふつうじゃない“もの"とパートナーになった、5人の物語です。(書籍紹介より)
浮遊館で出会ったパートナーはぬいぐるみだったりお鍋だったり、さまざまなものなのです。そのパートナーと心を通わすことで不思議な力が湧いてくるのです。ひとりだった時には湧いてこなかった勇気や、やる気や、優しい気持ちがパートナーのおかげで生まれのは、まるで魔法のようです。
犬や猫と心を通わせている人はきっと大勢いるだろうし、物と絆を深めている人もきっといるでしょう。道具の手入れをしながら話しかけているかもしれないし、演奏しながら楽器と心を通わせている人もいるでしょう。大事な万年筆、毎日乗っている自転車や車、お気に入りのバッグ、大好きな人からもらった本、そういう”もの”に思わず声をかけてしまうことがありませんか?
まるで友達のように、まるで愛する人のように。
浮遊館で、自分を大事にしてくれるパートナーを探している”もの”が、たくさん待っているのです。だから、この物語はまだまだ続いていくのでしょう。次に出会うのは誰なのかしら?
この5話が収められています。
第1話 赤いものには福来る
赤いクマのあみぐるみ
第2話 転ばぬ先の見立て
鍋美さん
第3話 想像は人のためならず
シキモン
第4話 好きこそ人気者になれ
ギターのまあちん
第5話 暮らし変われば人変わる
壺の燈子さん
それぞれの話の主人公たちはみんな、気づかないうちに孤独になっていたのでしょうね。その寂しさが下を向かせていたのでしょう。パートナーの存在が、前を向いて生きていくことに気づかせてくれたのですね。
#浮遊館1巻不思議のはじまり #NetGalleyJP
2363冊目(今年62冊目)
« 『一橋桐子(76)の犯罪日記』 原田ひ香 | トップページ | 『虹いろ図書館のかいじゅうたち』 櫻井とりお »
「日本の作家 か行」カテゴリの記事
- 『麒麟模様の馬を見た 目覚めは瞬間の幻視から』 三橋昭、小野賢二郎 24-335-3361 (2024.11.25)
- 『仕切られた女』 高城高 24-322-3348(2024.11.12)
- 『文系のための数学教室『 小島寛之 24-281-3307(2024.10.02)
- 『雪とパイナップル』 鎌田実 24-283-3309(2024.10.04)
- 『<ミリオンカ>の女 うらじおすとく花暦』 高城高 24-291-3317(2024.10.12)
「日本の作家 た行」カテゴリの記事
- 『山の学校 キツネのとしょいいん』 葦原かも、高橋和枝 24-329-3355(2024.11.19)
- 『「不適切」ってなんだっけ』 高橋源一郎 24-199(2024.07.13)
- 『マンガ「山奥ニート」やってます。』 棚園正一、石井あらた 24-182(2024.06.26)
- 『きのうの影踏み』 辻村深月 24-176(2024.06.20)
「NetGalleyJP」カテゴリの記事
- 『夜の金糸雀 おくり絵師』 森明日香 24-353-3379(2024.12.13)
- 『新書へのとびら 第1部 現代新書はいかにして現代新書になったのか』 魚住昭 24-347-3373(2024.12.07)
- 『朝読みのライスおばさん』 長江優子 みずうちさとみ 24-336-3362(2024.11.26)
- 『がいとうのひっこし』 山田彩央里 、山田和明 24-318-3344(2024.11.08)
コメント