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『むらさきのスカートの女』 今村夏子

むらさきのスカートの女

今村夏子(いまむら なつこ)

朝日新聞出版

第161回(2019上半期)芥川賞受賞

 町で見かける「むらさきのスカートの女」が気になって仕方がないんです。パン屋で買ったクリームパンを、公園のいつもの席で食べる彼女をじっと観察したり、商店街の人ごみの中を誰にもぶつからずに歩いていることに感心して、わざとぶつかってみようとしたり、尾行して彼女の住むアパートを見つけたりしています。

 彼女が定職についていないのが気になって、あの手この手を使って自分の職場にやってくるように仕掛けてみました。そして、彼女は面接にやってきたら、意外とあっさり採用されました。彼女はちゃんと仕事をできるかしら?先輩からいじめられないかしら?と心配で、遠くからわたしは見つめています。

 

 物語の最初の頃は「むらさきのスカートの女」という、とても変な人がいるという感じだったのに、途中から「あら、違うんじゃない」という感じがしてきました。彼女を観察し続ける「黄色いカーディガンの女」の方がずっとオカシイ!はっきりいってストーカーじゃないか!こういう人に付きまとわれたら怖いなぁ!ってね。

 

 町で見かけていた頃の「むらさきのスカートの女」はバサバサな長い髪で、そんなに若くなくて、お風呂にはあまり入っていなそうという描写からみて、「黄色いカーデガンの女」にとって彼女は、自分より劣った人と捉えていたのでしょうね。それなのに気がついたら自分より職場での評価が上がっていくのが気に入らないというところが、ジワジワと怖い感じでした。

2371冊目(今年70冊目)

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