『ビブリア古書堂の事件手帖 5 栞子さんと繋がりの時』 三上延
古書店へやってくるマニアックなお客様が、自分が欲しい本を探して欲しいと古書店に頼むことがあります。栞子さんの母親の智恵子さんは、そういう依頼に応えるのが得意な人だったようです。
栞子さんのところに持ち掛けられる相談で、本の持ち主の本棚を見る場面がほぼ毎回あるのですが、書籍マニアの方は基本的に几帳面ですね。他のことはいい加減な人でも、自分の本棚だけは別物で、誰にも触らせないとか、陽が当たらないように気を付けているとか、本の並べ方にしっかりとしたルールがあるわけです。
もしそれが崩れているところがあったとしたら、そこは誰かが触ったところということが判明するわけです。でも、その本棚の持ち主以外でそれがわかる人というのは、やっぱり普通じゃない人、栞子さんもそういう人なのです。
最初と最後に登場する「愛のゆくえ」って一度絶版になったけれど、ハヤカワepi文庫で復刊されたものだということを初めて知りました。あの不思議な物語を好きな人がかなりいるということなのでしょうね。
「ブラックジャック」が手塚治虫にとってターニングポイントとなる作品だったというのも、初めて知りました。また読まなくっちゃ!
プロローグ リチャード・ブローティガン「愛のゆくえ」
第一話 彷書月刊(ほうしょげっかん)
第二話 手塚治虫「ブラック・ジャック」
第三話 寺山修司「われに五月を」
エピローグ リチャード・ブローティガン「愛のゆくえ」
「わたし、確かに迷っていたかもしれない。いつか自分がお母さんとそっくり同じ人間になって、大切な人を傷つけてしまう・・・それをなによりも恐れているから」
栞子さんは、ずっとそう思って生きてきたのです。でも心配ありませんよ。あなたはお母さんとは違う人なんですから。
2408冊目(今年107冊目)
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